私は1年間に100冊ほどの書籍を読みます。「なるほど」と思うこともあれば「えっ?そうかな」と感じることもあります。
読破していく中で、これは皆さんにぜひ読んでもらいたいと思う本を、私はメルマガや動画などを使い、年に7~8冊ほど紹介しています。
今回も、お薦めしたい書籍1冊を取り上げます。その本は、講談社+α新書から出版されている「妻のトリセツ」(編著/黒川伊保子)です。
>>妻のトリセツ
トリセツとは、取扱説明書のこと。すでに多くのマスメディアでも紹介されているので、ご存知かもしれません。
この本は脳科学の立場から、女性脳の仕組みを前提に妻の不機嫌や怒りの理由を解説し、夫側からの対策をまとめた内容になっています。
「夫婦の本が、なぜ子育てに役に立つのか?」という私なりの見解も、後で説明したいと思います。
目次
妻のトリセツをおすすめする2つの理由
私は、思春期の子育てアドバイザーという仕事をしていますが、夫婦関係の相談も多くいただきます。
私は夫婦関係を改善するアドバイザーではありません。しかし、子どもを育むという立場から「夫婦関係が円満なだけで子育ては成功しますよ」と伝えることがあります。
一方の親が私のブログ、メルマガ、動画などを見て、必死に子どもと向き合っていても、もう一方の親が悪い方向へ引っ張ってしまうと、その努力は報われません。
もちろん小手先のテクニックで子どもを一時的によくする方法はありますが、本質的な意味では幸せな家庭を作っているといえないと思います。
子育てを成功させるには、夫婦関係も円満にしていくことが大事なのです。そのためには、夫(父親)が妻(母親)の気持ちを押しはかることが重要といえます。
それでは、本の中に書かれている2つのエピソードを簡単に紹介します。
妻(母親)が求めているのはアドバイスではなく「わかる!わかる!」という共感
夫婦でショッピングに出かけました。とある2つのバッグを見て悩んでいる妻が、夫に聞きました。「オレンジ色のバッグとベージュ色のバッグ、どっちがいいと思う?」
夫は妻のことを考えて「ベージュかな。君が持っている洋服に合うし、仕事にも使えるんじゃないかな。コスパを考えた時、絶対ベージュの方がいいよ」と。
すると妻は「ありがとう」とだけ言って、オレンジ色のバッグを購入しました。世の中の夫は全員「えっ?」「アドバイスの意味がないよな・・・」となりますね。
このエピソードから著者が何を言いたいかというと「妻はアドバイスを求めていない。欲しているのは共感」と分析しています。
確かに夫が自分の意見を伝えることも大切です。しかし「どっちがいいと思う?」と聞いてきた時点で、妻の心の中は、買いたいものが決まっているのです。
この場合の正解は、妻の気持ちに共感してあげること。たとえば「オレンジもベージュも、君に似合っているよ。君のセンスはいいね」
と共感してあげたなら、夫も妻もイライラせずに楽しいショッピングとなったはずです。
夫は身に起きた細やかな出来事を妻に話そう
一緒に暮らしていると、生活もマンネリ化して、特別に話す出来事がなくなっていきます。そのままにしておくと、「風呂、飯、寝る」というワンパターンな生活に陥りますし、夫婦関係も冷えてしまいます。
そこで、大切にしたいのが「夫は自分の身に起きた細やかな出来事を、妻に話す」ことです。これがすごく大事だと言っています。
細やかな出来事とは、ランチで〇〇を食べたとか、同僚とオンラインゲームの話で盛り上がったとか、本当に細やかな話でいいのです。
夫の話を聞いて、妻なりに応えてくれると思います。夫の生活に対して少しでも関わることができている、そこに妻は満足を得られると書いてあります。
これは、夫婦のいい関わり合い方だなと感じました。
妻のトリセツは妻が読んでも役立つ本
「妻のトリセツ」は、夫(父親)にぜひ読んでほしいのですが、実は妻(母親)にも読んでほしい本だと思っています。
なぜなら、「共感」や「細やかな出来事を相手に話す」などは、子どもへの接し方と同じだからです。
「共感」から説明します。子どもは、親にアドバイスを求めているわけではありません。では、何を求めて親に話すかというと、共感です!
たとえば「A高校とB高校、どっちの高校がいいかな?」と聞いてきたとき、親が「A高校の方があなたに似合っていると思う」と述べたとしても、
子どもは「B高校を選ぶ」ことがあります。これは、子どもが親に聞いてきている時点で、ある程度心が決まっているのです。
この場合の正解は「A高校もB高校も、どちらもいい高校だと思う。お母さんならA高校を選ぶけど、最後は自分で決めればいいよ」と共感してあげることでした。
これが、子育てにはとても大切なことです。親は、自分の意見を押し付けない接し方を心がけなければいけません。
次に、「細やかな出来事を相手に話す」の説明をします。思春期になると、子どもは学校で起きたことを積極的に親へ話そうとはしません。
そこで、母親や父親が、今日自分の身に起きた細やかな出来事を夕食時などに話すと、会話が盛り上がります。
つられて子どもも「今日学校で〇〇君がさ・・・・」と、話しやすくなります。細やかな会話で、家庭が温かな雰囲気に変わっていくと思うのです。
本日のまとめ
「妻のトリセツ」(著・編集/黒川伊保子)は、妻の取り扱い方法をそのまま、子育てにも応用できる内容だと思います。
黒川伊保子氏は、女性脳の特徴についての解説しながら、軽妙な語り口でエピソードを紹介しているので、とても読みやすいです。
この本は、小学生・中学生の子どもがいる父親はもちろん、母親にも読んでほしいと思っています。
夫婦関係がよくなれば、子どもも良い方向へ向かわせることができるのです。その参考本としてお役立てください。
愛情バロメータも、ぐんぐん上がるかと思いますよ。
>>妻のトリセツ
明日ですが、「後悔しない高校受験終了後の過ごし方」というお話をします。本日も最後まで読んでいただきありがとうございました。
思春期の子育てアドバイザー道山ケイ
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