【元教師が解説】リストカットする子どもの心理と対応法

包帯

「子どもがリストカットなどの自傷行為をして悩んでいる」

「どういう風に対応したらいいのかわからない」

と悩んでいませんか?実は、リストカットをしてしまう子には共通の心理があります。この気持ちを理解して対応すれば、短期間で解決できます。

そこで、元中学校教師で現在は年間3000組の親子の勉強をサポートしている道山ケイが、リストカットする子どもの対応法を解説しました。

リストカットは命に関わる大きな問題行動なので、対応を間違えないことが大切です。今回解説する方法で対策していけば、解決の糸口が見えてくるはずです。

その結果、リストカットを含む自傷行為を短期間で解決することができます。

リストカットをしてしまう中学生!2つの心理状態とは?

心理

そもそも、なぜ子どもはリストカットをしてしまうのでしょうか?通常、次の2つの心理状態のどちらかである可能性が高いです。

不安な気持ちを和らげるため

不安

1つ目の理由は、「不安な気持ちをやらわげる」ためです。

先生に叱られたり、友達関係が上手くいかなかったり、高校受験直前になっても偏差値が上がらなかったりすると、不安、イライラ、怒り、絶望感など「負の感情」が出てくると思います。

こういった気持ちを和らげる目的で、リストカットをしてしまうケースです。

リストカットをすると、一時的に不安が和らぐような感じになります。そのため、それが習慣化してしまうのです。

すると、気づいた時には、マイナスな気持ちが出るたびにリストカットをしてしまうのです。

第三者に心配してもらいたいため

命令する

2つ目の理由は、「第3者に心配してもらいたい」ためです。

お父様やお母様が子どもに対して「早く勉強しなさい」「早くお風呂に入りなさい」など、命令ばかりしてしまうと、子どもは「お父さん、本当に僕の事を心配しているのかな」「僕の事好きなのかな」と不安を感じます。

度がすぎると、「親に心配してもらいたい」という気持ちが生まれて、リストカットをすることがあります。

第三者に心配してもらいたい場合は、血の付いたティッシュをリビングに置くなどして、わざと見えるようにリストカットするのが特徴です。

不安な気持ちを和らげる場合は、隠れてリストカットします。リストカットをした後にどういう行動をしているかで、どちらの心理状態かが判断できると思います。

放っておくと、命の危険があるのか?

注意

リストカットは手首を切っているので、自殺するという目的でやっていると思うかもしれません。しかし、最初から自殺する目的でリストカットする子は、少ないです。

しかし、間違って太い血管を切ってしまうと、命に関わる可能性もあります。そのため、安易に考えてはいけません。

また、第3者に心配してもらいたい理由でリストカットをする場合、次第に親も「またやってるんだね」という気持ちで対応するようになります。こうなると危険です。

心配してもらいたくてリストカットをしているのに、親が心配してくれないと、子どもは絶望感を感じるからです。結果的に「生きていても意味がない」という気持ちが生じ、自殺に発展する可能性もあります。

リストカットは非常に危険な行動なので、1日も早く解決できるようにすることが大切です。

リストカットする子どもにすべき3つの対応

3つ

リストカットをする子どもに対して、親ができることはいくつかあります。その中でも特に大事な3つについて解説します。

この3つさえ押さえておけば、かなりの確率でリストカットが改善できると思うので、参考にしてみてください。

100%過保護で接する

愛情

子どもは、「絶望感や不安を和らげるため」「両親に心配してもらいたいため」という2つの理由で、リストカットを行います。

ここで、お父様お母様がリストカットをした子どもを叱ってしまうと、子どもはさらに絶望感を感じます。

「お父さんとお母さんはこんなことをしても、まだ私の事を愛してくれないんだ」「私一人悩んでいるのに、助けてくれないんだ」という気持ちになるからです。

すると、リストカットはさらに激しくなります。そこで、子どもを叱るのではなく、100%過保護に接するようにしましょう。

親は「あなたの事を愛してる」ということを伝えてあげてください。そして、子どもの要求をできるだけ聞いてあげてください。

「こんなご飯が食べたい」「こんなところに連れて行って欲しい」などの要求に、できるだけ応えるのです。

お父様お母様が子どもの要求を聞くことで「自分のことを愛してくれているんだ」と子どもは感じます。安心感が生まれてくると、少しずつリストカットが和らいできます。

子どもの不安な気持ちに共感する

親子会話

不安、怒り、絶望感が軽減するにつれ、リストカットはなくなってきます。

では、どうしたらこういったマイナスな感情を軽減させることができるのでしょうか。一番大事なのは、「不安な気持ちを共感してあげる」ことです。

人は、話を聞いてもらうことで気持ちが楽になるからです。何かつらいことが子どもに起きたら「辛かったね。よく頑張ったね」と気持ちを共感し、寄り添ってあげましょう。

同時に、「相談してくれてありがとう」「一緒に解決していこうね」という感じで、子どもの気持ちに向き合ってあげましょう。

子どものことが心配だと伝える

手を握る

リストカットは、強制的にやめさせられるものではありません。不安な気持ちが解消されると、自然に改善してくるものです。

そこで、無理矢理やめさせるのではなく、「あなたのことを心配している」ということを伝えてあげてください。

と同時に、不安な気持ちに寄り添い、愛情を注ぐことを並行して行いましょう。

すると、少しずつ不安な気持ちがなくなり、「お父さんやお母さんを、これ以上心配させてはいけない。そろそろ、やめないと」という気持ちになります。

強制的にやめさせるのではなく、愛情を使った方法で対応していきましょう。

小中学校の先生や養護教諭と連携しよう

学校

子どもがリストカットをする場合、学校の先生と連携をすることも大事です。

なぜなら、不安な気持ちを和らげるためにリスカットする子は、学校のトイレなどでリストカットする可能性があるからです。

そういった時、大事にならないためにも、あらかじめ養護教諭やスクールカウンセラー、担任の先生などに相談しておきましょう。

また、第3者に相談することは、親の不安を和らげることにもつながります。

子どもがリストカットをしていたら、お父様お母様も不安な気持ちになるからです。こういった理由から、1人で悩まず誰かに相談するようにしましょう。

いくつ当てはまりますか?愛情不足の子供の特徴

チェックする

この記事にまとめたように、お父さまお母さまの愛情が上手く子どもに伝わっていない状態(いわゆる愛情不足状態)になると、親に心配してもらいたいという理由からリストカットをすることがあります。

そこで次のページでは、愛情不足の子供の特徴についてまとめました。もしお子さんに、この記事の特徴が出ている場合、少しだけ愛情の伝え方を変えてみてください。

それだけで、リストカットが治る確率が、大きくアップします!

>>愛情不足の子供の特徴解説ページ

また、今回の記事を参考にリストカットを解決しようと思っても、上手くいかないことがあります。

この場合、思春期の子どもの特徴を理解できていない可能性が高いです。そこで次のページでは、思春期の子どもの特徴について解説しました。

こちらの記事を参考に、思春期の子どもの特徴を理解して接していけば、リストカットの解決スピードも、さらに速くなるかと思います。

>>思春期の子どもの特徴解説ページに進む

100%過保護の子育てで自傷行為を改善させる方法


最後になりますが、現在私は、思春期の子どもがいるお父様お母様向けに、思春期の子どもとの接し方を解説する勉強会を開催しています。

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本日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

思春期の子育てアドバイザー道山ケイ

動画で解説!リストカットする子どもの心理と対応法

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道山ケイ

 

思春期の子育てアドバイザー。元中学校教師で、親を変えることで子どもの成績を上げるプロとして活躍。年間3000人の親をサポートし、約7割の家庭で親子関係が良好に変化。5教科の合計点が137点UPした子など実績多数。

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