【元教師が解説】子どもが不登校になる3つのきっかけ

不登校

「子どもが不登校になった理由がわからない」

「なぜ、学校に行けないのかわからない」

という悩みを持っていないでしょうか?実は、不登校になるには3つのきっかけがあります。

そこで元中学校教師で現在は年間3000組の親子の勉強をサポートしている道山ケイが中学生の不登校のきっかけについて解説します。

子どもが学校に行けなくなるきっかけを理解しているからこそ、不登校になる前に防ぐことができたり、なったとしても最短で解決することができます。

その結果、勉強も頑張れるようになるので、高校受験も無事に受けられると思います。よかったら、参考にしてみてください。

なお、不登校の根本的な原因については、こちらにまとめてあるので、こちらも併せてチェックしていただければと思います。

>>不登校の原因解説ページ

文部科学省の統計からわかる不登校3つのきっかけ(平成26年度調査)

統計

文部科学省が、平成26年に出した調査によると、不登校には3つのきっかけがあります。
  • 不安などの情緒的混乱(28%)
  • 無気力(27%)
  • 友達関係のトラブル(15%)
これは、私の経験からしてもとても妥当な結果だと思います。

不安などの情緒的混乱(28%)

不安

「不安などの情緒的混乱」というのは、学校に通っているといろいろトラブルが起こります。

すると、不安な気持ちになって、行けなくなってしまうパターンです。たとえば高校受験に合格できるかという不安、部活についていけるのかという不安などです。

無気力(27%)

起きれない

「無気力」というのは、学校に行くためのエネルギーが足りなくなる状態です。エネルギーがなくなると朝起きられなくなり、学校にいけなくなるからです。

友達関係のトラブル(15%)

教室

「友達関係のトラブル」というのは、友達と喧嘩をして次の日から学校に行けなくなってしまうというケースです。

思春期の子どもは友達に会うために学校に行っているようなものなので、この関係が崩れると不登校になる確率が上がるからです。

平成13年度調査では結果が大きく違う?

アンケート

様々なデータがわかる調査なのですが、実は平成13年にも同じようなアンケートを行っています。その時の結果は、
  • 学校生活のトラブル36%
  • 親子関係のトラブル19%
  • 本人のトラブル(病気など)35%
です。先程のデータとの違いは何でしょうか?

「時代が変化したことによって、きっかけが変わった」と思われるかもしれませんが、私の感覚だと言葉のニュアンスが違っているだけで、根本的なきっかけは変わっていません。

学校生活のトラブル=友達関係のトラブル、親子関係のトラブル=無気力、本人のトラブル=情緒的混乱、と考えることができるからです。

本質的な原因は、親子関係にある理由

親子

ここまでに解説したのは、不登校のきっかけです。本質的な原因とは異なります。

では、本質的な不登校の原因とはなんでしょうか?少し厳しい話になってしまうのですが、実は「親子関係が悪い」ことが原因であるケースがほとんどです。

つまり、子どもが求めるサポートが上手くできない状態が続いているときに、上記のようなきっかけが起きると不登校になるということです。

もちろん、親子関係が良好でも不登校になるケースはあります。たとえば、
  • 学校でいじめにあっていて、解決できていない
  • 学校の先生とトラブルが起きていて、解決できていない
  • 発達障害で、落ち着いて授業を受けられない
  • 病気で、学校に行くことができない
などです。ただ、これまでに私が1000組以上の不登校家庭をサポートした経験から言うと、上記のことが原因の不登校は全体の1割ほどです。

9割ほどは親子関係が悪いことが原因で起きています。なのでこの記事では、残りの9割の部分について解説していきます。

不安を解決できるのは無条件の愛情

愛情

たとえば、平成26年度の調査で明らかになった、不登校のきっかけ第1位「不安などの情緒的混乱」。子どもが高校受験に合格できるか不安な気持ちになったとしましょう。

この時に「そんなに勉強していなかったら高校に落ちるに決まっているだろう」と、さらに不安にさせる言葉を親がかけたら、どうなるでしょうか。

さらに不安な気持ちになって、いずれ学校に行けなくなってしまいます。しかし、ここでお父様お母様が、

「大丈夫だよ。受験は何が起こるかわからないし、仮に落ちたら落ちたで受かったところに行けばいいんだから」という感じで、無条件の愛で子どもを支えたらどうでしょう。

子どもは安心し、落ち着いて学校に行けるようになります。情緒的な不安というのはお父様お母様のサポート次第で解決できるのです。

気力がなくなるのは、過干渉の子育て

命令する

不登校のきっかけ第2位「無気力」も、親のサポート次第で解決できます。なぜなら、子どもが無気力になってしまうのは、過干渉の子育てが原因だからです。

過干渉の子育て、つまり親が命令ばかりする子育てをしてしまうと、子どもは「俺の人生はお父さんお母さんが決めるものなんだ」と感じてしまいます。

すると人生に希望がなくなるため、無気力になってしまうのです。つまり、過干渉の子育てをやめることで、子どもが無気力になって不登校になるのを防ぐことができるのです。

友達とのトラブルは親の働きかけで解決できる

電話をする

不登校のきっかけ第3位「友達関係のトラブル」は、本質的には学校の先生が関わっていく部分です。ただこれも、親の力である程度解決できます。

子どもが友達関係で悩んでいたら「うちの子、友達関係で悩んでいるので対応してもらえますか」と、学校の先生にお願いすればよいからです。

理想は、学校の先生が先に気付いて動くことです。ただ、それができない先生もいます。

そういう時は、お父様お母様が働きかけをするだけで、子どもの友達関係は解決できます。その結果、不登校になる前に防ぐことができるのです。

過保護の子育てで、不登校の9割は解決できる

親子

先ほど、「過干渉の子育てをやめることで、子どもの無気力が解消する」というお話をしました。

では、どういった子育てをしていけばいいのでしょうか。おすすめは「過保護の子育て」です。

過保護と聞くと、悪いイメージがあるかもしれませんが、これは誤解です。過保護の子育てとは、子どもの要求をできる限り聞くことです。

すると、子どもはお父様お母様のことが大好きになります。その結果、学校でトラブルが起きた時も、すぐ親に相談します。大きな問題に発展する前に解決できるのです。

また、受験などで不安なことがあってもすぐに相談できます。親が「大丈夫だよ」と声をかけることで、安心して学校に行くことができるからです。

このように、過保護の子育て、つまり子どもの要求をできる限り聞くという気持ちで子どもに向き合うだけで、不登校はかなりの確率で解決できるのです。

もちろん、上で説明したように、病気や発達障害などが理由の不登校だと、過保護の子育てだけでは解決できません。病院との連携も必要になります。こういった事例は、また改めてブログにまとめたいと思います。

【親向け】子どもが笑顔になる愛情バロメータ理論


「過保護の子育てと言っても、具体的なやり方を教えてほしいです」もしかしたら、こんな風に思われていないでしょうか。

現在私は、思春期の子どもがいるお父様お母様に向けに、過保護の子育てを教える勉強会を全国で行っています。

ただ、年に数回しか行っていないので、参加できない人もたくさんいます。そのような方に向けて、現在思春期の子どもに対する接し方を解説する無料講座を配信しています。

題して「思春期の子育て講座」です。こちらの講座では、思春期の悩みにありがちなスマホ依存の解決法や、子どもとの会話を増やすテクニックなどもを解説しています。

無料で読めますし、今なら3,980円で販売していた子どもの問題行動改善マニュアルも受講特典としてプレゼントしています。良かったらこちらを参考に、お子さんへの接し方をマスターしていただければと思います。

>>思春期の子育て講座の詳細はこちら

本日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

思春期の子育てアドバイザー道山ケイ

動画で解説!不登校のきっかけ

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このサイトの運営者

道山ケイ

 

思春期の子育てアドバイザー。元中学校教師で、親を変えることで子どもの成績を上げるプロとして活躍。年間3000人の親をサポートし、約7割の家庭で親子関係が良好に変化。5教科の合計点が137点UPした子など実績多数。

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