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実は先日、
ある超有名私立中学を卒業した方2名と
お話をする機会がありました。
その学校は、県内でも1,2位を争う
超ハイレベルな学校なのですが、
私たちの知らないところで
すごいことが起こっていました。
目次
在学中に起こった2つの悲劇
一人の方はA中学に通っていました。
偏差値が70の共学中学です。
その学校はいつもテストになると、
全員の点数と順位が廊下に張り出される
と言う仕組みだったそうです。
多くの子が、
「恥をかきたくない」という気持ちから、
毎日必死に勉強していました。
同じように先生たちも、
他のクラスに負けたくないという気持ちから、
必死に彼らに指導をしていました。
その結果何が起こったのかと言うと、
その方が在学していた3年間の間に、
3名の先生がそのプレッシャーに耐えられなくなり、
自ら命を絶ってしまったそうです。
私が勤めていた学校には、70名ほどの教員がいたのですが、
辞めてしまった人はいても、
自ら命を絶ってしまったという人はいません。
だからこの割合が、
いかに大きいのかわかると思います。
もちろんこういったことは、
絶対にニュースにはなりません。
もう一人の方が通っていたB中学は、
男子校で偏差値が70の学校です。
※A中学とB中学は毎年進学率で、
争っていたライバル中学です。
その学校もA中学と同じで、
毎テストごとに結果が張り出されます。
そういった毎日のプレッシャーから、
どういった問題が起こってしまったのかと言うと、
毎年のように学級崩壊が起こっていたそうです。
酷い年は、
クラスが燃やされたこともあったと言っていました。
良くテレビなどで見る、
偏差値が低く髪を染めた子がたくさんいるような
高校とは違いますよ。
偏差値70の超エリート中学です。
私が勤めていた学校もかなり荒れてはいましたが、
さすがにクラスが燃やされたということは起こりませんでした。
A中学の卒業生に起こった悲劇
さらに悲劇は続きます。
当たり前ですがこれほど勉強ばかりしているので、
多くの子が東大や京大などのエリート大学に進学したそうです。
そして大学を卒業した5年後に、同窓会があったそうです。
そこで衝撃の事実がわかりました。
それは何かというと、
「いつもトップにいた10人中
5人が引きこもりになっていた」
ということです。
今は何とか社会復帰しているそうですが、
大学卒業後に就職した会社が合わずに、
長い間引きこもりになっていたそうです。
A中学とB中学で問題が起こる理由
当たり前ですが、
私立中学に行ったらすべてこうなる、というわけではありません。
たまたま私が話をした学校だけが、
こういった悲劇が起こっただけと言う可能性もあります。
ただ私はどうしてこういったことが
起こってしまうのか明確にわかります。
その理由は主に2つあります。
コミュニケーション力が低い
偏差値70を維持していくためには、
どうしても遊びを削って勉強ばかりの生活になってしまいます。
人間と言うのは遊びを通して、
コミュニケーション力を身に付けます。
遊ぶ時間がないとどうしても
コミュニケーション力が付かないのです。
その結果、会社に入ってから人間関係に躓き、
それがストレスで引きこもりになってしまうのです。
自己肯定感が低くなってしまった
人間と言うのは基本的に、
褒められることで自己肯定感が付きます。
ただ今回のA中学やB中学のように、
成績を貼り出されるという仕組みにすると、
1位の子は勝ち組、それ以外の子は負け組。
という認識になります。
その結果、1位を取っていない子たちは、
「もっと頑張って次こそは1位を」
と親や教師に奮い立たされるのです。
こういったやる気の出し方をされると、
子どもたちは、
「今の自分はまだまだだ」と感じるので、
自己肯定感が低くなります。
いつも自分はダメな人間だという
考え方になってしまうのです。
その結果、
毎日が酷くストレスを抱える時間になってしまい、
全く楽しい人生になりません。
また自分よりもすごい人が出てきたときに、
「今まで頑張ったのになんでダメなんだ」
とさらに落ち込みます。
その結果、
暴れてしまったり、鬱になってしまうのです。
成績を上げすぎないように注意しよう
何度も言いますが、
全ての私立中学が悪いというわけではないです。
きちんと心のケアまでしてくれる、
素晴らしい中学校もたくさんあります。
また公立中学校でも、
必要以上に子どもたちを奮い立たせる学校もあると思います。
では親として、
どのように子どもをフォローしていったら、
こういった問題が起こらなくなるのか?
一番大事なのは、
「必要以上に成績を上げすぎないようにする」
ということです。
子どもの将来の人生に必要なところまでは
成績を上げる必要はあるのですが、
「もっと!もっと!」となってしまうと、
結局ゴールのない辛い人生になってしまいます。
我々は子どもを苦しめないで、
しっかりとサポートしてあげられる親を
目指していきましょうね。
今日も最後まで読んでいただき
ありがとうございました。
道山ケイ
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