夫婦の子育て方針が合わない場合の考え方

夫婦喧嘩

先日こんな相談をいただきました。※プライバシー保護の関係で、内容の一部を変更しております。

中3の息子の受験について困っています。息子とわたし(母)は、親元からは離れますが、県外の私立高校に進学したいと考えています。

主人は、うちから通える高校しか受験を許しません。理由は、今行っているスポーツで芽が出そうにないこと、見張っていなければ勉強も一人ではしないことなどです。

スポーツの方は、今、スランプでよい結果を残せずにいます。それでも、息子本人は、高校生になっても続けたいと希望しています。

もう、受験校を決めて、対策をとっていく時期なのに折り合いがつきません。親子の希望が合わないときのよい解決方法があれば教えていただきたいです。

子どもの受験は、親にとっても大事なイベントです。だからこそ揉めることがたくさんあります。

では、親子や夫婦で進路方針が合わない時はどうしたら良いのでしょうか?過去にたくさんの受験をサポートしてきた経験から確信している「正解」をお伝えします。

高校に通うのはだれかを考えよう

解答用紙

最初に結論からお伝えします。志望校を決める段階において、夫婦の意思というのはほとんど必要ありません。なぜなら90%子どもの意思で決めるべきだからです。

冷静に考えるとわかるのですが、高校に進学するのは子どもです。極端な例でお伝えするわかるのですが、仮に子どもが高校でサッカーをしたいと考えているとします。

しかし、親がサッカーができる高校に行かせたくないとします。そして無理に第一志望はサッカーができない公立高校に決めたとします。するとどうなるでしょうか?

私なら、公立高校のテストで名前を書かずに出しますね。そして、予定通り公立高校に不合格になって、サッカーができる第2志望の私立高校に行きます。

親が決めた志望校に入るために努力する子はいない

父と息子

上記は極端な例なのですが、実は受験というのは似たようなことがよく起こります。私の経験上、親が無理やり決めた高校に行かせようとした場合、
  • 当日点が極端に悪く不合格になる(おそらく子どもが本気で受けていない)
  • 高校に入学後ものすごく後悔し、一生親のことを恨む
というどちらかになります。10%くらいの確率で意外とその高校が良くて「お父さん、無理にでも勧めてくれてありがとう」となりますが、確率は10人に1人です。

残りの9人は、一生親のことを恨みます。私が親なら、そこまでしてまで、子どもの進路を決めようとは思いません。

お金の問題だけは伝えてOK

お金

冒頭で、進路を決める時90%子どもの意思で決めるべきと書いたのですが、残り10%ってなんだと思いますか?これは「お金の問題」です。

例えば母子家庭などで、どうしても私立高校に行かせることができない場合、その意思を伝えるのはOKということです。

それ以外の場合、基本的に親は「お母さんならA高校に行くけど、最後は自分で決めなよ」と言わないといけないのです。

本日のまとめ

子供を守る

今回の相談者の場合、相談を送っていただいたお母様はおそらくこの原理を理解されていると思います。であれば、まずはそれを旦那さんに伝えてください。それでも旦那さんが理解を示さないなら、
  • 別居してでも子どもを応援する(経済的に可能な場合)
  • 旦那さんと戦う姿勢だけはしっかり見せて、最後は子どもに妥協してもらう
のどちらかを選ぶしかありません。どちらを選ぶかは、夫婦関係や経済状態によって答えが変わるのでご自身の判断になります。

仮に旦那さんが納得してくれなかったとしても、最後まで子どもを守る姿勢だけは見せてあげることが大事です。

明日ですが、「あなたの過干渉レベルをチェックしよう」というお話をします。本日も最後まで読んでいただきありがとうございました。

思春期の子育てアドバイザー道山ケイ

 

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道山ケイ

 

思春期の子育てアドバイザー。元中学校教師で、親を変えることで子どもの成績を上げるプロとして活躍。年間3000人の親をサポートし、約7割の家庭で親子関係が良好に変化。5教科の合計点が137点UPした子など実績多数。

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