先日こんな相談をいただきました。※プライバシー保護の関係で、内容の一部を変更しております。
中2年男子の母です。小学校から私立に通い高校まで続いています。中学に入り、とたんに勉強をしなくなりました。
学校から帰宅すると、ずっとスマホでゲームをしています。テストの勉強は全くせず、毎回赤点。
宿題も提出しないことが多く、このままでは高校へ上がれない可能性もあると言われました。それでも本人は危機感はありません。
やる気がないのが心配です。学校は楽しく過ごしていますが、部活もせず勉強もしない中学校生活を送っています。どのような声掛けをしたらよいでしょうか。
小学校から私立に通わせているのに、全く勉強しない状態だと悩みますよね。実は、進学後に「思っていた環境と違う」と感じる子どもは少なくありません。
そこで今回は、「私立中学で退学になりそうな子への対応」について解説します。
このとき、無理に勉強させようとすると逆効果になることもあります。子どもへの理解と正しいステップで、今の学びが無駄にならずに将来に活きてくるはずです。
大前提!予定した進路は変わるもの
誰でもこの状況なら、「せっかく小学校から私立に入れたのだから、そのまま高校まで進んでほしい」と思うはずです。
しかし、実際には「思ったよりも勉強が難しい」「中学生から急に難しくなって、授業についていけない」と感じる子は少なくありません。
そのため、「進路は途中で変わることもある」と考えておきましょう。仕事を転職するのと同じような理由です。
「せっかく入ったのだから」と、無理に高校まで続けさせようとしないことが大切です。今の学校が合わないなら、他の選択肢も考えていきましょう。
まずは愛情バロメータをUPする
では、今回の相談者さんの場合どうすればいいのか。まずは子どもと話し合いをするためには、「親子の信頼関係」が何よりも重要です。
子どもが親と話しやすいと感じる環境を作ることから始めましょう。たとえば、
- 子どもが好きな料理を作る
- 「勉強しなさい」と言わない
- 好きなゲームを一緒にする
すると気力が出てくるため、「もう少し勉強を頑張ってみようかな」という気持ちになることもあります。
事実とできるサポートを伝える
愛情バロメータを上げても今の状況が変わらない場合、「今の学校が合わない」「このまま高校に行かなくてもいい」と思っている可能性が高いです。
この場合、感情的に叱るのではなく、事実を冷静に伝えましょう。
親:「ちょっといい?先生から赤点が続いていると連絡があったよ」
子:「うん」
親:「赤点が続くと、高校に進学できなくなるよね」
子:「そうだね」
親:「その場合は受験することになる。あなたがどの学校に進学しても応援するよ。ただ自分の人生だから、勉強して進学するのか受験するのか自分で決めなよ」
このように話すことで、子ども自身に選択させることができます。高校受験をするのか、もう一度勉強を頑張ってそのまま高校に行くのか。
それとも、今の学校を続けず公立に転校するのか。どれを選ぶかは、子ども次第です。それぞれの選択肢を伝え、考える時間をつくってあげましょう。
本日のまとめ
進路は途中で変わることもあります。小中高一貫の私立に入学したとしても、無理に高校まで続けさせないようと思わないことが大切です。
まずは親子関係を良くして、子どもが話しやすい環境をつくった上で、このままだとどうなるかの事実と親ができるサポートを伝えましょう。
子ども自身がどうしたいのかを尊重することで、前向きな選択ができるようになります。
明日ですが、「定期テストで80点以上取る方法」というお話をします。本日も最後まで読んでいただきありがとうございました。
思春期の子育てアドバイザー道山ケイ
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