勉強をしない子どもに「勉強しなさい」「いつまでゲームをしているの?」と声をかけていませんか?
子どもの行動を強制しようとする声かけは、逆効果です。ますます勉強しなくなる可能性が高くなります。
そこで今回は「子どもが勝手に勉強を始める環境の作り方」というお話をしましょう。心理学の理論に基づいた考えを応用したものです。
この方法を実践すれば、子どもが自ら進んで勉強を始めるようになります。親子関係も良好になり、成績も上がるはずです。
自己決定理論と勉強習慣
アメリカの心理学者エドワード・デシらが提唱した「自己決定理論」ってご存知ですか?
この自己決定理論とは、「人間は強制されると反発する。しかし自分で選んで始めたことには驚くほどの継続力を発揮する」というものです。
つまり、直接子どもに言葉で指示するのではなく、子どもが自分で選んで始められる環境を整えることで、自主的に勉強を始めるようになります。
具体的な環境作りの方法
では、どのように環境を作ればいいのか。まずは、リビングの一角に勉強スペースを用意しましょう。その際、
- 明るい照明を設置すること
- 集中できる椅子を用意すること
- 必要な文具を揃えておくこと
リビング学習、部屋学習、どちらを選んでも結局は勉強することを選択している状態を作り出したうえで、自分で決めるようにさせるのです。
すると親が無理やりやらせた場合に比べ、やる気が維持しやすくなります。
効果的な勉強環境のポイント
この時、コーネル大学の研究など、科学的な根拠に基づいた効果的な勉強環境のポイントを意識するといいです。
- 机の向き:マンガやテレビなど気が散るものが目の前に来ないよう配置しましょう。
- 湿度と温度:室温は25度、湿度は50%前後が最も集中しやすいと言われています。
- 明るさ:机上面は300ルクス以上が理想的です。温色系の明かりで眠くなる場合は、白色系に変更しましょう。
- 部屋の雑音:無音がいい子もいれば、適度な雑音がある方が集中できる子もいます。子どもの好みに合わせて調整しましょう。
- 部屋の色:青色には集中力を高める効果があると言われています。前向きな気持ちを引き出したい場合は、赤や黄色の使用もおすすめです。
なお、これらをやっても勉強できない場合、その前の段階である「愛情バロメータが低い」「動機づけができていない」可能性が高いです。
これらの対策は、また改めて解説しますね。
本日のまとめ
直接子どもに「勉強しなさい」と伝えるのではなく、子どもが自分で選んで始められる環境を整えましょう。
特に、明るい照明や集中できる椅子、必要な文具等を用意しておくことが大切です。
リビングでも部屋でも勉強できるよう選択肢を与え、快適な学習環境を整えることで、子どもは自然と勉強を始めるようになります。
明後日ですが、「学校行事が嫌いな理由と解決策」というお話をします。本日も最後まで読んでいただきありがとうございました。
思春期の子育てアドバイザー道山ケイ
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