先日こんな相談を頂きました。※プライバシー保護の関係で、内容の一部を変更しております。
> 嫁と息子と3人でオークランドに住んで1年になります。息子の為にと考え海外に移住しましたが、現時点で良い結果が出ておりません。
> 英語の勉強もせず、朝までゲームばかり、母親の言うことにも聞かない状況です。何よりも素行が悪いです。
> このまま海外に住み続けても良い方向に向かう可能性が低いと考えており、日本に戻し息子を寮などに入れるのか?どーするのか?非常に悩んでおります。
なぜオークランドに移住したのかが書かれていないので、具体的なアドバイスが難しいのですが、この相談を読んであなたはどう感じましたでしょうか?
私が引っ掛かったのは「子どものためにと考え」という部分です。おそらくこの部分がズレていたからこそ、良い方向に変化していないのだと思います。
そこで本日は「子どものためとは何か」について私なりの意見をまとめたいと思います。お子さんが将来幸せな生活を送るうえで非常に大事な考え方になるので、参考にしてみてください。
確率論で子育てを行うと陥る罠
- 子どもの将来のために、私立中学に入れて勉強を頑張らせる
- 子どもは学校に行くのを嫌がっているが、子どものために引きずってでも連れていく
もしかしたら、「私立中学と公立中学の卒業後の年収を比較したところ、私立中学の方が高かったから私立に無理やり行かせた」のかもしれません。
確かに確率論だけで考えたら、私立中学に入れることが子どものためだと思います。しかし、確率論だけでは上手くいかないのが子育てなのです。
私立中学が悪いわけでも、学校に行くことが悪いわけでもない
上記の例でいうと、決して私立中学に行くことや不登校の子を学校に行かせることが悪いわけではありません。
レベルの高い勉強ができる私立の方が学力は上がりますし、学校に行ったほうが交友関係も広がるからです。
ただそれ以上に大事なことは「子どもが私立中学に行くことを望んでいるかどうか」「子どもが再登校することを望んでいるかどうか」なのです。
子どもが望んでいない状態で無理に行動させようとするのは過干渉です。過干渉を続けると愛情バロメータが下がり、いずれ子どもは問題行動を起こすようになります。
つまり、子どもが望んでいないことを親が無理やり「子どものため」と考えて行っても、それはその子のためにはなりません。未来も明るくならないのです。
道山が考える「子どものため」とは、意思を尊重すること
では子どものための行動とは何でしょうか?私は、「子どもの意思を尊重する」ことだと考えています。子どもが公立中学に行きたいなら、公立中学に行かせる。
子どもが今の時点では学校に行きたくないと言っているなら、行きたい気持ちになるまで待ってあげる。これが子どものための行動なのです。
今回の相談者の場合、「子どものためにオークランドに引っ越した」と書いてあります。子どもが「海外に引っ越して英語を学びたい」と言って引っ越したなら問題ありません。
ただ、子どもが望んでもいないのに引っ越したなら、それは親のエゴです。この場合、早急に日本に戻ったほうが良いです。
「日本に戻りたい」と思っている子どもの要求を聞くことが、子どものためだからです。
本日のまとめ
今の日本は学力至上主義です。東大に進学した子=優等生、中卒の子=劣等生みたいな目で見られるからです。
正直私は、この考え方が好きではありません。なぜなら、全ての子が「東大に入りたい」と思っていないからです。
もし今、「子どものために」と考えて「子どもが望んでいないこと」を行っているのだとしたら、今すぐやめましょう。
愛情バロメータも下がりますし、その行動で子どもの未来が明るくなることはないからです。
仕事と違い、子育ては確率論では上手くいきません。大事なのは「子どもの気持ちを尊重すること」です。
明日ですが、「高校受験合格に必要な親のサポートベスト3」というお話をします。本日も最後まで読んでいただきありがとうございました。
思春期の子育てアドバイザー道山ケイ
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