先日こんな相談をいただきました。※プライバシー保護の関係で、内容の一部を変更しております。
片付け苦手なADHD で、自閉症傾向もあります。覚えてもすぐに忘れて、繰り返す事はやりたがらない。
教科によっては支援級に行っていて、授業の内容はわかっても、すぐ忘れてしまう。友達との関係は良好。
宿題は、学校でやるよう先生に勧められ、家では何もしない。勉強しろとは言わないようにしているが、成績が悪くてもなんとも思わず、やらない、苦手、できない、とすぐ何でも諦めます。
どのように話を持っていけばいいのでしょうか?
発達障害の特性があるお子さんの勉強って、どのようにサポートすればいいか悩むこともありますよね。この場合、子育て面と合わせてアプローチすることが大切です。
そこで今回は、親が子どもの勉強で意識すべき考え方と、やる気を高めて結果を出す方法をお伝えしましょう。
間違ったサポートをしてしまうと、状況がさらに悪化します。学校に行けなくなったり、親子関係が悪くなってしまったりすることもあるので注意が必要です。
そうなる前に今回の考え方を意識し、子どもと向き合いましょう。親のイライラも減り、子育てのストレスもなくなるはずです。
基準を下げることが大切
まずは、子育ての基準を下げましょう。ASD(自閉症)の特性がある子の場合、人間関係をつくること自体、難しいケースが多いです。
しかし相談者さんのお子さんは、きちんと学校に行き、さらに友達関係も良好とのことで、とてもいい状況といえるでしょう。
これは、親や先生がサポートをしっかりしていて、さらに子ども自身も頑張っているからです。まずはこのことを、きちんと褒めてあげることが大切です。
もちろん、ネガティブな部分もあると思います。ただそれ以上に、頑張って学校に行けていること、学校で宿題もやっていることを認めてあげましょう。
勉強に対する期待も現実的に
親として、子どもにいい点数をとらせたいですよね。ただし、勉強に対する基準も下げることが大切です。
「テストでいい点数を取らせること」を目標にするのではなく、「授業の内容が少しでも理解できているなら十分」と考えましょう。
これにより、親としてやるべきことの優先順位が明確になるからです。今回の場合、
「1.授業をしっかり受ける」「2.宿題をきちんとする」「3.授業の理解度を上げるために簡単な予習をする」という優先順位がベストでしょう。
1.2がクリアできているなら、次の目標は3です。このように考えることで親もイライラしなくなり、子育てのストレスが減るでしょう。
まずは得意教科を1教科だけ頑張らせよう
では、どのように成績を上げていけばいいのでしょうか?意識してほしいのは「子どもが得意な教科を1つ見つけ、その教科で結果を出させること」です。
自閉症傾向のある子どもは、好き嫌いがはっきりしていることが多いです。そのため苦手を克服するのではなく、得意を伸ばす方がうまくいきます。
ただし、子どもが一人で勉強するのは難しいです。そこで親や家庭教師が、マンツーマンでサポートしていきましょう。
1教科だけでも結果が出れば、子どものやる気がUPします。結果的に、他教科の勉強を頑張ることにもつながっていくはずです。
本日のまとめ
ADHDや自閉症の子どもをサポートする場合、無理に高い目標を設定するのはやめましょう。
基準を下げて、子どもの得意な分野を伸ばすことで、結果につながります。親や家庭教師がサポートしながら、子どものやる気を高めていきましょう。
明日ですが、「子どもの犯罪を9割防ぐ子育て法」というお話をします。本日も最後まで読んでいただきありがとうございました。
思春期の子育てアドバイザー道山ケイ
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