先日こんな相談をいただきました。※プライバシー保護の関係で、内容の一部を変更しております。
高二の娘は、真面目な努力家です。高校受験でも身体に負担がかかるほど勉強し、特進クラスに入りました。
今、クラスの子は国公立を目指す子ばかり。勉強をがんばらなくてはならない雰囲気の中にいます。
娘は保育士になるのが夢で、それほど学力が必要なわけではなく、頑張らなくても行ける学校に進むことが腑に落ちない様で、本人が進路に悩んでいます。
本人のやる気を削がずに、いちばん合った進路に進むには、親としてどの様にサポートしていくべきでしょうか?
進路を選ぶときに、偏差値ってひとつの参考になりますよね。ただ、高いところを目指すべきかどうか迷うこともあるでしょう。
そこで今回は「志望校を決めるときの偏差値の考え方」についてお伝えしましょう。
考え方を少し変えるだけで、すぐに答えは見つかります。保育士に限らず、どんな職業であっても進路選びに役立つ考え方です。
どんな保育士になりたいかを明確しよう
偏差値を考える前に、まずはお子さんが「どのような保育士を目指しているのか」を考えることが重要です。
というのも、保育士といっても私立保育園、公立保育園、私立幼稚園、公立幼稚園、企業主導型保育園などいろいろあるからです。
それぞれの園で特徴も違います。たとえば、
- 私立幼稚園:初任給が高いが、結婚のタイミングで退職する人が多いため、長期勤務がしずらい傾向にある。短大卒でも入れるケースが多い。
- 公立保育園:初任給は低めだが、年功序列で昇給が期待でき、結婚後も働きやすい環境が整っている。四年制大学を卒業しないと厳しい地域も多い。
そのため、こういった条件をしっかりと調べ、どんな保育士として働きたいのかを明確にしましょう。すると、進路が見えてくるはずです。
各学校のメリットデメリットも考えよう
さらに、各学校のメリット・デメリットを理解することも大切です。短大と四年制大学には、それぞれ特徴があります。
- 短大:学びの期間が短いため、単位を早く取得する必要があり、在学中に遊べる時間が少ない。一方、保育系の友人が多くできる。
- 四大:時間をかけて単位を取得できるため、アルバイトや学生生活を楽しむ余裕がある。保育系以外の友人もできるため、幅広い経験が積める。
最終的な結論を出そう
今回の相談者さんの場合、たとえば「保育系の短大」や「私立の四大」は、おそらく勉強しなくても進学できるのでしょう。
では、国立の四大はどうでしょうか?偏差値70近い学校も多いため、そこまで簡単には入れないはずです。
もしお子さんがどうしても努力したいなら、こういった学校を目指してみるのがいいと思います。
一方、そこまで望んでいないなら、勉強量を増やさなくても進学できる学校に進めば問題ないでしょう。
ただ、こういった学校も、成績が良ければ授業料が免除される制度もあることがあります。
そのため、頑張って勉強してトップの成績で進学することもメリットがあるはずです。その分浮いた費用を、趣味や欲しいものに充ててもいいでしょう。
こういった様々な視点から、どこに進むかを考えていくようにしましょう。
本日のまとめ
子どもが「どのような保育士を目指すのか」を考えることで進路が見えやすくなります。
保育士の働き方は園の種類や地域によって異なるため、それに応じた学校を選ぶことが大切です。
また各学校のメリット・デメリットを理解し、今のレベルで進学するか、更に上を目指すかを子どもの意志と目標に合わせて検討しましょう。
明日ですが、「クラスで子どもを人気者にする方法」というお話をします。本日も最後まで読んでいただきありがとうございました。
思春期の子育てアドバイザー道山ケイ
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