先日こんな相談をいただきました。※プライバシー保護の関係で、内容の一部を変更しております。
どうしたら自ら勉強しますか?中3の息子は特に欲しいものがなく、ごほうび作戦に興味なしです。
本人はやらなきゃいけないことはわかっているけど、やる気が出ない。課題は答えを見て処理しています。
愛情バロメータは悪くないと思いますが、どうしたら勉強するのか。受験生という自覚なさそうで今後が不安です。
子どもにごほうびを提案しても、特に欲しいものがなかったり興味がなかったりして、なかなかやる気が出ないケースは少なくありません。
そこで今回は「勉強のごほうびは何がいいのか」というテーマをお伝えしましょう。
ちょっとした工夫や考え方で、子どものやる気を引き出すことができます。子ども自ら机に向かうことができれば、親の不安やストレスも減るはずです。
ごほうびで勉強させるのはあり?なし?
そもそも、ごほうびで勉強させることはありなのでしょうか。すでにやる気がある子に、ごほうび作戦をするのはおすすめしません。
「次のテストは、ごほうびがないとやらない」という状態になってしまうからです。一方、なかなかやる気が出ない子には、提案してみるのがいいでしょう。
仕事と同じで、興味が持てないことのやる気を引き出すために何かプラスのものを加えるのは効果的だからです。
また、ごほうびは「子どもが欲しいもの」+「親も納得できるもの」にしましょう。この選び方を間違えると、やる気は出ません。子どもが全く欲しくないものをごほうびにしても効果は出ません。
効果的なごほうびの選び方
具体的なごほうびの例としては、ゲームの課金(数千円程度)や漫画、服、お小遣い、靴、部活のグッズなどが人気です。
スマホなどの高額なものは、家庭の状況に応じて検討しましょう。ただし、中学3年生の場合は、「ごほうび作戦」よりも「アクティブ進路決め」を先に行うのがおすすめです。
心の底から行きたい学校が見つかれば、ごほうびなしでもやる気が出ることが多いからです。
まずは行きたい高校の条件をリスト化し、オープンキャンパスに行くなどの活動を通して進路を決めていきましょう。
やる気を引き出すコツ
ごほうび作戦や進路決めだけでなく、子どものやる気を引き出すためには2つのポイントがあります。
1つ目は「良好な親子関係を作る」ことです。親子関係が悪いと子どもは親の話を聞かなくなり、ごほうび作戦の話し合いも進路を決めることもできないからです。
さらに関係が悪いと子どもは気力が出てこないので、どれだけごほうびを決めても達成しようという気力も生まれないでしょう。
良好な親子関係を作るには、子どもが求めることをできるだけやってあげることが大切です。子どもの正しい要求は、できるだけ聞いてあげましょう。
2つ目は「一緒に目標達成を目指す」ことです。ごほうびや進路が決まったとしても、目標達成までの道筋が見えないと子どもは途中で挫折してしまいます。
一緒に計画を立て、効率のいい勉強法を教え、わからない問題を解説するなど、具体的なサポートをしましょう。
本日のまとめ
ごほうび作戦は、子どものやる気を引き出す一つの方法です。ただ、万能ではありません。特に中3の場合は、進路決めを優先するのが効果的です。
やる気を引き出すための3ステップ、「良好な親子関係を作る」「適切な動機付け方法を行う」「一緒に目標達成を目指す」を試してみてください。
子どもの年齢や性格に合わせて適切な方法を選び、根気強くサポートしていくことが、勉強へのやる気を引き出す鍵となります。
明日ですが、「本番に強い子どもの育て方」というお話をします。本日も最後まで読んでいただきありがとうございました。
思春期の子育てアドバイザー道山ケイ
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