先日こんな相談をいただきました。※プライバシー保護の関係で、内容の一部を変更しております。
親が手をあげると、子供も手を出すようになると聞きました。
しかし、手をあげたことはないのに、癇癪起こすと手を出してくるようになりました。何故でしょうか?
子どもが親に手を出したり、壁に穴を開けたりするようになると心配ですよね。でも、大丈夫です。
正しく対応すれば、1ヶ月で改善することもあります。そこで今回は「手を出す子どもの原因と対応法」をお伝えしましょう。
原因に合った対応を続けることで、子どもは少しずつ感情をコントロールできるようになります。親のストレスや不安も、減るはずです。
手を出す原因は主に3つ
子どもが手を出す原因として、次の3つが考えられます。1つ目は「感情の発散方法がわからないから」です。
幼い子どもはイライラした時にどう発散すればいいか、わかりません。困った気持ちをどう表現すればいいかわからず、手を出してしまうのです。
2つ目は「周りの人が手を出しているから」です。親が手を出さなくても、学校の先生や友達が手を出していると、それを見て学んでしまいます。
「うまくいかない時は手を出せばいい」と思ってしまうでしょう。3つ目は「発達障害(ADHDタイプ)」です。
ADHD傾向のある子は、「衝動性」という特性があります。カッとなると自分でも止められないほど感情が高ぶり、手が出てしまうことがあるのです。
まずは感情の発散方法を教えよう
感情の発散方法がわからない場合は、その方法を教えてあげることが大切です。
子どもが落ち着いたときに「さっきの行動はよくなかったよね」と確認した上で、「イライラしたときにどうすれば落ち着けるか」を一緒に考えます。
子どもが思いつかなければ、「深呼吸する」「一人になって落ち着く」「外で散歩する」などの方法を提案しましょう。
もちろん、一度でできるようにはなりません。しかし、練習を重ねれば少しずつ身につきます。この方法は、ADHDの子どもにも効果があります。
また、愛情バロメータを上げることも意識しましょう。親の愛情が子どもに届くと、心の器が大きくなり、少しのことではイライラしなくなります。
親以外の人が原因なら改善してもらう
もしパートナーが手を出しているなら話し合いをして、やめてもらいましょう。難しい場合は、別居するなどの対策も考える必要があります。
先生が手を出しているなら、上の先生や教育委員会に相談すべきです。友達が手を出している場合は、担任の先生に相談して対応してもらいましょう。
なおADHDタイプで衝動性が高く、感情の発散方法を教えても改善しない場合は、診療内科や公認心理師に相談してみましょう。
検査をして、子どもの特性に合ったサポート方法を教えてもらうことで、心のコントロールができるようになります。
本日のまとめ
子どもが手を出す原因は、主に「感情の発散方法がわからない」「周りの人が手を出している」「発達障害の特性」の3つです。
まずは愛情バロメータを上げ、子どもの心の安定を図りましょう。
そして落ち着いているときに、感情の発散方法を一緒に考え、練習します。必要に応じて、学校や専門家に相談することも効果的です。
明日ですが、「声かけを変えた結果、癇癪が激減した事例」というお話をします。本日も最後まで読んでいただきありがとうございました。
思春期の子育てアドバイザー道山ケイ
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