先日こんな相談をいただきました。※プライバシー保護の関係で、内容の一部を変更しております。
私立中高一貫高1の息子の母です。成績が悪く、先生から「1教科でも単位を落とすと留年となる」と言われました。
最初は優しく声かけをしていましたが、一向にやる気配がありません。私も怒りが爆発し、取っ組み合いの喧嘩が頻繁です。
言っても言わなくてもやらない状況です。単位が危ない教科は5教科あり、このままでは留年です。
もし留年になったらどうしたいか冷静に聞いても激怒して「出ていけ!」と言ったり押し出したりして聞く耳を持たず手に負えないです。
高校生は、単位が取れないと留年します。それがわかっているにも関わらず勉強しないと、親として困ってしまいますよね。
では、留年するとわかっているのにやらない子には、どう対応すればいいのでしょうか。また、留年した後はどのような選択肢があるのでしょうか。
今回の記事で詳しくまとめました。留年は、子どもの人生を左右します。後悔のないように、今回お伝えする考え方でお子さんをサポートしてあげてください。
進学させることだけが全てではない
今回の相談者さんは「なんとかして進学させよう」という考えを持っているように感じます。しかし、まずはこの考えを手放しましょう。
高校は、義務教育ではないからです。中学校までは、義務教育です。そのため、親が責任を持って子どもを卒業させる義務があります。
しかし、高校は違います。勉強したくないなら、働けばいいのです。無理に進学させようとすると親子関係が悪化するので、注意しましょう。
具体的な対応策
では、どうしたらいいのかというと、まずは事実を伝えましょう。「単位落とすと留年というのは、理解してる?」と冷静に状況を説明します。
その上で「あなたの人生だから、どうするかは自分で決めなさい。勉強を頑張りたいなら、お母さんもできることは手伝うよ」と伝えましょう。
もし事実を伝えたとしても勉強せず、留年しても大丈夫です。それは、ひとつの経験と考えましょう。ここから学ぶこともあるからです。
ただし愛情バロメータが低いと、どのような対応をとっても子どもは留年します。勉強への気力や、将来への希望を持てないからです。
そのため、日頃から子どもの要求に応えたり、子どもの意志を尊重したりして、良好な親子関係を築いておくことが大切です。
高校留年後の進路
なお、事前に高校を留年したらどうなるかを理解させておくことも大切です。通常は、次の3つの選択をとります。
1つ目は「1年遅れで卒業する」です。留年を機に気持ちを切り替え、1年遅れて卒業するケースです。割合は少ないものの、この道を選ぶ子もいます。
2つ目は「他校への転校」です。学校が合わなかった場合、通信制高校などに転校することで新しいスタートを切る子もいます。
3つ目は「就職」です。ただ、中卒で就職できる職場は限られているので、事前にハローワークなどで確認しておくといいでしょう。
本日のまとめ
高校は、義務教育ではありません。「なんとかして進学させよう」という考えは手放し、子どもにどうするかを決めさせることが大切です。
ただし、親子関係が悪いと子どもは無気力になります。これで留年するのはかわいそうなので、日頃から愛情バロメータをあげておきましょう。
明日ですが、「部屋に引きこもる子が直った方法」というお話をします。本日も最後まで読んでいただきありがとうございました。
思春期の子育てアドバイザー道山ケイ
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