先日こんな相談をいただきました。※プライバシー保護の関係で、内容の一部を変更しております。
現在、中学3年生の息子がいます。高校は専修高等学校の推薦専願で受験する事が決まっています。
中1の2学期から教室に入るのが難しくなり勉強が苦手で現在は支援の教室にて短時間ですが通学しています。
テストの時は教室で受けております。場面緘黙があり家族以外に話すのが苦手なのですがそれを克服する対応などはありますか?
学校など特定の場面や状況になると、話せなくなってしまう症状を「場面緘黙症」といいます。家族以外と話すことができないと、親としては心配になりますよね。
そこで本日は、場面緘黙症の改善法をお伝えしましょう。間違った対応をしてしまうと、余計に症状が悪化することもあるので注意が必要です。
一方で、大事なポイントがわかれば、子どもは生活のしづらさを軽減できます。症状も徐々に改善し、学校で落ち着いて生活することができるようになるはずです。
基本的は2つの改善ステップ
場面緘黙症の改善は、主に2STEPあります。1つ目は、愛情バロメータUPです。
親子関係が良く、家庭が安心できる空間だと、子どもは日々落ち着いて過ごせるでしょう。ストレスや不安がなくなることで、症状も落ち着いていきます。
2つ目は、児童精神科医との連携です。親のサポートだけだと、どうしてもできる事が限られてきます。
そのため専門家と連携し、認知行動療法やエクスポージャー療法などを一緒にやっていくことで、改善スピードが早くなるでしょう。
少しずつ場面に慣れさせていく
専門家と連携しながら、家庭でも無理のないペースで「場に慣れさせる」ことを少しずつ行っていきましょう。
家族以外と話すのが苦手であるため、
- 自分が話すのではなく、話を聞く練習をする
- いきなり会話をするのではなく、簡単な挨拶をしてみる
- 自分で考えて会話をするのではなく、予め決めておいた質問をお店でしてみる
- 子どもではなく、大人と話してみる
返事の強要は絶対にダメ
場面緘黙症になると、返事が返ってこないことがあります。ただこういった状況でも、返事を強要することは絶対にやめましょう。
強要すると、ストレスが大きくなったり、トラウマになったりするからです。返事が遅くても、待ってあげましょう。
学校の先生には、子どもの症状について話をして、理解してもらうことが大切です。
「授業中には当てないでほしい」「発言できなくても待ってほしい」などの要望を伝えるのもいいでしょう。
本日のまとめ
場面緘黙症を改善する上で大事なことは、愛情バロメータを上げること、児童精神科医と連携することです。
子どもの緊張や恐怖感を和らげながら、ストレスの少ない状況で場に慣れさせることも改善に繋がります。
明日ですが、「子どもの引きこもりが改善した成果報告」というお話をします。本日も最後まで読んでいただきありがとうございました。
思春期の子育てアドバイザー道山ケイ
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