先日こんな相談をいただきました。※プライバシー保護の関係で、内容の一部を変更しております。
高一女子。身支度が遅く、約束の時間に間に合わず、学校まで自転車で10分の距離を親が送っています。
送るときは「お願いします」と言わせていますが、親もストレスです。基本、親に対する依存は強く、自分から行動することはあまりないです。
また、自分を見返ることが出来ない、相手を責める、口下手で思考も偏りがあります。アドバイスをしても、心を閉ざし会話ができません。
年相応の言動ができるようになって欲しいと願いますが、どうしたら良いのかわかりません。
高1というと、あと3年間で大学に進学し、ある程度自立していく年齢です。それなのに身支度が遅い、近くの学校に一人で行けないとなると、親として悩みますよね。
そこで今回は「子どもを自立させる育て方」をお伝えしましょう。やるべきことをやっておかないと、社会人になってからも苦労します。
そうならないためにも、お伝えする方法を試してみてください。子どもの成長を促す環境づくりができれば、自然と自立につながるはずです。
まずは愛情バロメータをチェック
はじめに、愛情バロメータをチェックしましょう。親子関係の土台がしっかりしていないと、子どもの自立を促すことができないからです。チェックする際には、
- 学校で起きた他愛のない話ができるか
- 親の簡単なお願いを聞いてくれるか
そのため、まずは愛情バロメータを上げて、親子関係を改善することが重要です。
「子どもの話をしっかり聞く」「子どもが食べたいものを作る」「一緒に過ごす時間を増やす」
これらを実践することで、子どもの心は安定します。これだけで自立につながるケースも多いです。
一緒に解決策を考える
愛情バロメータを上げても改善しない場合は、「どうしたらできるようになるか」を子どもと一緒に考えることが大切です。
具体的な対策としては、「出発時間から逆算して、起床時間を調整する」のがいいでしょう。
たとえば、家を7時30分に出る必要があるなら、6時に起きるべきなのか、6時30分で間に合うのかを一緒に考えます。
朝早く起きるためには、夜の就寝時間も大切です。もし夜更かししてしまうなら、その原因を探り、改善しましょう。
一方、面倒だからとダラダラ準備している場合は、「来週までに自分で学校に行けるようにする。来週以降は、親は送らない」というように期日を決めることが大切です。
発達障害の可能性も考慮する
相談者のお子さんは、「身支度が遅い」「親への依存が強い」「自己を客観的に見られない」「口下手」「思考の偏り」「年相応の行動ができない」などの特徴が見られます。
これらは発達障害の特性と一致する部分があるため、一度検査を受けてみるのも選択肢の一つです。
もし発達障害が原因であれば、「努力不足」ではなく「改善したくても特性でできない」というケースもあるからです。
本人も悩んでいる可能性が高いため、怒るのではなく、特性に合わせた支援をしましょう。
検査は、小井出博文先生のような公認心理師に相談したり、心療内科でお願いするとできます。
本日のまとめ
子どもの自立には、親子関係という土台が必要です。愛情バロメータを上げるため、子どもの話を聞き、一緒に過ごす時間を増やしましょう。
改善しない場合は、子どもと一緒に具体的な解決策を考えます。寝る時間や起きる時間、期日などを決めて少しずつ一人でさせましょう。
発達障害の可能性も考え、必要に応じて専門家に相談することも大切です。
明日ですが、「やる気なしの中学生が自ら勉強するようになった事例」というお話をします。本日も最後まで読んでいただきありがとうございました。
思春期の子育てアドバイザー道山ケイ
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