先日こんな相談を頂きました。※プライバシー保護の関係で、内容の一部を変更しております。
海外に住んでいます。娘は中学1年生で成績優秀クラスに入れなかった劣等感で友達(友達は皆そのクラスに入っています)といても楽しくないと言います。
友達は以前と変わりなく接してくれるのですが娘は孤独感があって、自己否定をします。明るい子だっただけにショックです。
私は今後、どのようにサポートすればよいのでしょうか?
たまたま海外に住んでいる方から頂いた相談なのですが、私立中学や高校にはよくある悩みだと思います。実はこの相談、対応を間違えると非常に危険です。
なぜなら、対応を間違えると引きこもりになる可能性があるからです。そうなってからでは遅いので、上手な対応法をお伝えします。
クラス分けがない学校であっても、この思考法は非常に大事です。今後お子さんの勉強をサポートしていくなら、参考にしてみてください。
なぜ引きこもりになりやすいのか?
冒頭で私は、「この相談は、対応を間違えると危険」というお話をしました。ではなぜ危険なのでしょうか?実は、子どもの自信が学力によってのみ作られているからです。
例えば、お子さんが小学生のころ勉強を頑張ってきたとします。そして、めでたく私立中学に進学できたとします。このとき子どもは、「自分は私立に入れた!他の子よりも頭がいいんだ」という自信を持ちます。
その後、クラスを決めるテストを行ったとき、他の子よりも学力が低いクラスになったとします。この時子どもは、「もしかしたら自分は頭が悪いのではないか?」と思うわけです。
今まで作ってきた「自分は頭がいい」という自信が、一気に崩れてしまうのです。その結果、自信を失い、引きこもりになってしまうことがあるのです。
勉強以外の面で子どもを褒めることが大事
では、引きこもりにならないためにはどうしたら良いのでしょうか?大事なことは「学力が全て」という育て方をしないことです。私立中学を受験したり、学力優秀クラスを目指すことは良いことです。
ただ、「例え私立に落ちても、お母さんはあなたが大好きだからね」「成績優秀クラスに入れなくても、そもそも私立中学に受かっているだけですごいことだよ」という接し方をしてほしいのです。
「勉強をしたいなら頑張ればいい。でも勉強以上に楽しく生きることが大切」という価値観で育てることが大事なのです。
そういった育て方をしていけば、子どもは「まあ落ちちゃったけど、気にしなくていいよね?」という気持ちで生活できるので、引きこもりにもならないのです。
気分転換+無条件の愛でのサポート
もしお子さんが、成績優秀クラスに落ちてしまい落ち込んでいるとしたら、まずは気分転換に連れていきましょう。
週末に、子どもの好きな場所に連れていくのです。アミューズメント施設、映画、ショッピングなんでもOKです。そこで気持ちをリフレッシュさせましょう。
その帰り際に、無条件の愛をたくさん伝えましょう。「クラスなんてどうでもいいよ。お母さんはあなたが元気に生きているだけで幸せだよ」という感じです。
もちろん今まで「勉強が最も大事」という価値観だった子が、これだけですぐに気持ちを切り替えられるわけではありません。ただ、根気強く続けていくと、少しずつ気持ちが変わってきます。
また、コツコツ子どもの勉強以外の良いところを褒めることも大事です。時間はかかりますが、必ず気持ちに変化が出てきますよ。
本日のまとめ
相談者の方は、友達関係のことを気にされています。ただ、本質的な問題は「勉強第一価値観」になっているところです。そこを改善しない限り、友達との関係修復も難しくなります。
まずは、気分転換をさせる。その後、時間はかかっても少しずつ勉強第一価値観を取り除いていく。この2つを行っていきましょう。時間はかかりますが、少しずつ気持ちが前向きになるはずです。
明日ですが、「夢がない子どもの進路選択法」というお話をします。本日も最後まで読んでいただきありがとうございました。
思春期の子育てアドバイザー道山ケイ
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