私は毎月2~3冊くらいのペースで書籍を読んでいるのですが、最近非常に興味深い書籍を見つけました。それがこちらです。
>>頭のいい子にする最高の育て方
道山とは少し違った切り口から子育て理論を述べている本なのですが、この書籍が凄いのはリサーチ力です。
国内外1000以上の研究結果から、子どもはこう育てたほうが良いとか、こうするとスマホ依存になるとかまとめられています。大学や企業が行った研究なので、研究結果も信頼できます。
そこで本日は、「頭のいい子にする最高の育て方」に書かれていた研究結果の一部を紹介します。これだけでも、お子さんに向き合う上で、参考になると思いますよ。
ご褒美の間違った与え方
スタンフォード大学の心理学者マークレッパー博士が1973年に有名な実験を行いました。ある幼稚園で、お絵描きが大好きな子供にご褒美をあげる実験です。
子どもたちを3つのグループに分けます。Aグループには「上手にかけた子によくできましたで賞をあげます」といってお絵かきが終わってからご褒美である賞状をあげます。
Bグループには、お絵描きが終わってからご褒美である賞状を渡します。Cグループには、ご褒美である賞状を一切渡しませんでした。その結果どうなったか?
2週間後に子どもたちの様子を見ると、Aグループだけ絵を描く意欲が無くなっていたのです。BグループとCグループの子は引き続き、絵を描くのを楽しんでいました。
楽しいからやっているものにご褒美をつけてはダメ
子どもたちにどういった心理の変化が起きたのか解説します。もともと園児たちは、好きでお絵描きをしていました。ご褒美がもらえるからやっていたのではなく、楽しんで絵を描いていたのです。
もともとやる気があった子どもたちに対して、Aグループのみ「頑張ったらご褒美をあげるよ」という提案をしました。すると子どもたちは、ご褒美が貰えるから頑張ろうという気持ちになってしまったのです。
その結果、ご褒美がもらえない状態では絵を描きたくないと思ってしまったのです。これをアンダーマイニング効果といいます。この実験からわかることは次の2つです。
- もともとやる気があったものに対して、「もっと頑張ったらご褒美をあげるよ」という誘いをしてはいけない
- もし頑張ったことに対してご褒美をあげるなら、何も言ってない状態で、終わったタイミングでサプライズご褒美をあげる
勉強に応用する場合気を付けること
この結果を勉強に応用する場合はこういうことです。
- お子さんがもともと勉強に対してやる気があるなら、「良い点を取ったらご褒美をあげるよ」という提案をしてはいけない。
- ご褒美をあげるなら、頑張って勉強して良い結果が出た後に、サプライズであげるようにする。
私の経験上、もともとやる気がある子って全体の3%くらいだと思うのですが、もしその3%に該当するなら無理に動機付けしないように注意しましょう。
本日のまとめ
私自身はこれまで、上記のお話を自分の経験則から伝えていました。
メールサポートを受けているお母様から「うちの子は何も言わなくても勉強を頑張るのですが、ご褒美の設定ってした方が良いですか?」という質問があった時「やる気があるなら無理に動機付けしなくていいですよ」と答えていました。
現在、私がお伝えしていることの多くは、自分の教師経験や現在年間3000組の親子をサポートしている経験からわかった事実です。
「頭のいい子にする最高の育て方」は私とは真逆の切り口で、膨大な研究結果をまとめた結果わかった子育て理論が書かれています。
「そんな研究されていたんだ!」とか「これは思春期の子育てにも応用できるな」と思ったことがたくさんありました。
現在15歳以下のお子さんがいる場合、非常に役立つ書籍だと思うので参考にしてみてください。
>>頭のいい子にする最高の育て方
明日ですが、日刊メルマガとLINE読者限定記事で、「お酢と重曹を使った自由研究」というお話をします。もし興味がありましたら、L道山の公式LINEに登録いただければと思います。本日も最後まで読んでいただきありがとうございました。
思春期の子育てアドバイザー道山ケイ
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