先日このような相談をいただきました。※プライバシー保護の関係で、内容の一部を変更しております。
昨年から「頭痛がする」「身体がだるい」と子どもが言い出し、ほとんど学校へ行けなくなりました。病院で診てもらったところ起立性調節障害と診断されました。
とてもショックでしたが、私は子どもの「しんどい」という症状を受け入れました。そして愛情バロメータを上げて頑張ろうと、やっと思えるようになったところです。
しかし、父親は「子どもにやる気がないだけじゃないのか?」と疑っています。たとえば、子どもは前日に「明日は学校へ行く」と言っていながら、当日になると行けなくなります。
その様子を見て「学校へ行かないのは、学校に問題があるのでは?」とも考えているようです。子どもの生活が改善されないためか、父親は常にイライラしています。
毎日がしんどいという子どもと、症状や子どもの気持ちを受け入れない父親の間で、私はどうすればいいでしょうか?道山先生、アドバイスをお願いします!
起立性調節障害は、今すごく増えている障害で、思春期の子どもに多く発症しています。同じように悩まれている親子が多いと思います。
症状としては、朝ベッドから起き上がれない、立ちくらみ、めまい、頭痛、倦怠感、思考力低下、乗り物酔いなどさまざまです。
私は、今まで3000組の親子をサポートしてきましたが、その中にも起立性調節障害の子どもが多くいました。私は医者ではないので、医学的な見地から述べるわけではありません。
しかし、子どもの生活を改善させたという経験則から、自信を持ってアドバイスを行っています。そこで本日は、私なりの「起立性調節障害のサポート法」について解説します。
最初に言っておきますが、私がお伝えする方法で100%治るとは言い切れません。しかし、少なくとも今の状態よりは、よくなると思います。
目次
起立性調節障害の原因は、未だ解明されていない
私は、今まで思春期子育てアドバイザーとして、起立性調節障害についても学んできました(ブログや動画にも幾つかあげています)。
専門書も多数読みましたし、私の師匠である故・佐々木正美氏(児童精神科医)にお会いしていろいろ教えてもいただきました。
その結果、わかったことは、起立性調節障害になる原因が未だ解明されていないという事実です。
この身体疾患は、自律神経のサイクルが乱れるため、血圧の調整がうまくいかず、朝起きられなくなることはわかっているのですが、なぜ乱れるのか?という根本的な原因がわからないとのことです。
書物などには「精神の不安」「ストレス」と書かれています。これは私も同感です。言い換えるなら、愛情バロメータが下がっていることが原因ということです。
愛情バロメータが下がると朝起きられなくなるメカニズム
詳しく説明します。愛情バロメータが低いと、子どもは家にいても心が落ち着かない状況になります。すると、精神的な不安が沸き出てきたり、ストレスレベルが上がったりします。
その結果、自立神経のサイクルが乱れ、朝起きられなくなるのです。冒頭でも述べましたが、医学的なデータはありません。
ただ、私がサポートしてきた方の中には、愛情バロメータを上げたことにより、起立性調節障害が改善された、という子どもがたくさんいます。
こういった経験から、私は起立性調節障害で悩まれているお父様お母様には「愛情バロメータを上げましょう」とアドバイスしています。
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愛情バロメータが下がっている原因は父親のイライラ
今回の相談者の場合、愛情バロメータが下がっている原因はお父様にある可能性が高いです。なぜなら「子どもの生活が改善されないためか、父親は常にイライラしています。」と書いてあるからです。
イライラが蔓延する家庭を想像してみてください。その家庭で子どもの心は落ち着くでしょうか?
学校でイライラした出来事があったとして、帰宅してからも重い雰囲気の家庭だったとしたら・・・子どもの心が情緒不安定になってもおかしくありません。
朝、起きられなくなるという症状は、心が「助けて」「助かりたい」というサインだとも考えられます。まずはお父様がこの部分を理解することが大事です。
幸い、お母様は、愛情バロメータを上げる方法を知っています。そこで再度父親と話し合い、理論を納得してもらい、夫婦で力を合わせて子どもが過ごしやすい家庭を作ることが大事です。
学校でのトラブルが原因の可能性も0ではない
「愛情バロメータが低いことが原因ということは、悪いのは親だけですか?」と思われたかもしれません。もちろんそんなことはありません。
「学校でトラブルが起きていて(もしくは起きる可能性があり)、学校へ行きたくない」という理由も考えられます。
起立性調節障害は、心の不安やストレス原因である可能性が高いです。それは、友達や先生とのトラブルが要因になっていることもあるからです。
そこで、一度学校へ連絡を入れて、登校していた頃の子どもの様子を聞いたり、その時に問題が起きていなかったかを尋ねるようにしましょう。
そして、現在の子どもの様子や医師からのアドバイスなどを、担任へ伝えておくことも忘れないでください。担任が子どもの様子を把握していれば、再び学校へ通い出せたときに、大きな力になってくれるはずです。
なお、不登校の原因と解決策については、こちらで詳しくまとめています。
>>中学生の不登校の原因をまとめました!
本日のまとめ
起立性調節障害は、今、思春期の子どもに多く表れている症状です。
朝起きられない、頭痛がする、学校へ行くと言いながら行かない、そのような子どもを見ていると、親が、怠けている?仮病?と、疑いたくなる気持ちもわかります。
症状が重いときは、医師に相談することも大事です。血圧を上げる薬を処方してくれると思います。しかし薬の服用は対処療法にすぎません。
根本的な原因は「愛情バロメータが下がっている」可能性が高いからです。まずはここから対応していくと良いと思います。
本日も最後まで読んでいただきありがとうございました。
思春期の子育てアドバイザー道山ケイ
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