先日こんな相談をいただきました。※プライバシー保護の関係で、内容の一部を変更しております。
子供は、中2男子です。自室で、音楽をガンガンにかけた状態で勉強しており、それでは集中出来ないのでは?と思い注意するのですが、本人は、何か音があった方が自分は集中出来ると主張します。
勉強しないよりは良いかな…と、注意するのをやめましたが、そのままで良いものか悩んでいます。どうするべきか?
勉強中に音楽を聴くのは、集中できていないのではと不安になりますよね。しかし「音がある方が集中できる」と言われてしまうと、どう対応すればよいのか迷うでしょう。
そこで今回は「勉強中に音楽を聴いてもいいのか?ダメなのか?」お伝えします。研究結果や実例をもとに、勉強中の音楽の影響についてまとめました。
親として事実を理解することで、子どもへのサポートがしやすくなります。結果的に、子どもは勉強に集中することができ、成績を上げることができるはずです。
目次
音楽を聴きながらの勉強は集中力を低下させる?
ウェールズ大学の研究によると、「音楽を聴きながらテストを受けると成績が下がる」ことがわかっています。
これは、音楽を聴くことで脳の集中力が分散してしまうからです。そのため、基本的には勉強中に音楽を聴かないほうが集中力を維持しやすいといえるでしょう。
ただし、これはあくまで「集中力の観点」での話です。
というのも、成績を上げるためには「どれだけ集中できるか」と同じくらい「どれだけの時間を勉強に費やせるか」も重要だからです。
成績は集中力だけで決まるわけではない
たとえば、音楽を聴くことで集中力が半分になったとしましょう。しかし、それで勉強時間が3倍に増えるなら、結果として成績が上がる可能性があります。
多くの子どもは、限界まで勉強できていません。それを考えると、音楽をかけることで勉強時間が増えるのであれば、成績は上がる可能性があるのです。
実際に、音楽を聴きながら勉強していたにもかかわらず、成績が大幅に上がった事例もあります。
たとえば私が教師をしていたとき、ある生徒は毎日スターバックスで音楽を聴きながら勉強していました。
その子は、グングン成績が上がり、無理だと言われていた偏差値65の高校に合格したのです。こういった事例もあります。
音楽が聞こえなくなるくらい集中できる子であれば、聞いていてもあまり関係ないケースもあるのです。
もし音楽を聴くなら、どんな音楽がよい?
とはいえ、全ての子がそのレベルまで集中できるわけではありません。そのため、音楽を聴きながら勉強する場合、
- 理想は、音楽ではなく環境音(ホワイトノイズやカフェの雑音など)
- 無理なら、せめて歌詞のない洋楽
本日のまとめ
勉強中に音楽を聴くことは、「集中力が低下する」可能性がある一方、「音楽を聴くことで勉強時間が増え、結果的に成績が上がる」こともあります。
そのため親としては、音楽を完全に禁止するのではなく、子ども自身がどのスタイルで最も勉強しやすいかを見極めましょう。
もし音楽を聴く場合には、環境音や洋楽にして、できる限り音楽に意識が向きにくい音を選ぶのがおすすめです。
明日ですが、「勉強ができる子に育つ親の習慣」というお話をします。本日も最後まで読んでいただきありがとうございました。
思春期の子育てアドバイザー道山ケイ
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