スマホが子どもの脳に与える影響

スマホ

先日こんな相談をいただきました。※プライバシー保護の関係で、内容の一部を変更しております。

中2の娘。半年前からスマホを1日5時間以上使う日があります。娘は勉強で使うだけと言っていますが、自室で勉強しているので真偽は分かりません。

脳への影響や集中力低下について話しても、電子辞書ではなくスマホを3時間使いたいと言います。

テレビは居間で1時間、ラインは殆どしません。スマホは勉強の為でも脳の働きが低下しますか?スマホやテレビを合わせて何時間なら許容範囲ですか?

子どものスマホ時間が長いと、脳への影響や成績が心配になりますよね。

そこで今回は、スマホが脳に与える影響についての研究結果を紹介した上で、勉強中のスマホ対策をお伝えしましょう。

勉強に集中できれば効率が上がり、記憶の定着率も上がります。成績も上がり、志望校にも近づくはずです。

東北大学の川島隆太教授の研究

中学生

東北大学の川島隆太教授が、5~18歳の児童・生徒224人を対象に3年間、脳の発達をMRIで研究をされました。その結果、
  • 勉強中に使うアプリの数が多ければ多い子どもほど、学力が低い
  • 勉強中にSNSを見る癖がつくと、集中力低下につながる
  • スマホを長時間使用すると脳の大灰白質(だいかいはくしつ)と大脳白質(だいのうはくしつ)の発達に遅れが生じる
こうしたことがわかりました。つまり、スマホを長時間を使用すると脳に影響が出るということです。

とはいえ、このことを子どもに伝えても、簡単にやめられるものではないでしょう。では、どうすればいいのでしょうか?

子どもが言うことを聞くなら、改善策を提案

機内モード

子どもと話ができる親子関係なら、勉強中はスマホを機内モードにするかリビングに置いておくなどの方法を提案しましょう。

こういった改善策を実践すれば、集中力UPにつながるからです。

可能であれば、勉強の休憩時間もスマホは触らない方が記憶の定着率は上がります。しかし、今の時代そこまでの我慢は難しいでしょう。

そのため、「寝る30分前からは触らないこと」「生活リズムが崩れる時間までは触らないこと」の2点は、最低限守らせるようにしましょう。

子どもが言うことを聞かないなら?

親子

一方、子どもが親の言うことやアドバイスを聞き入れてくれないケースの場合、次の3ステップを踏みましょう。

ステップ1は「良好な親子関係づくり」です。まず親の話を聞いてくれるように、子どもの望むことをして嫌がることはしないようにしましょう。

ステップ2は「守れるルール作り」です。子どもと話し合って、お互いが納得いくルール(23時になったらスマホをリビングに置くなど)を作りましょう。

ステップ3は「動機づけ」です。子ども本人が成績が上がらず悩んだタイミングで、勉強中のスマホが効率を悪くしていることを理解させましょう。

このタイミングで、勉強中はスマホを預けるか、機内モードにすることも提案するのがおすすめです。

本日のまとめ

勉強する

子どもがスマホを長時間使うことで、脳への悪影響が出ることは研究結果からわかっています。

そのため、勉強中はスマホを機内モードにするかリビングに置いておくなどの方法を提案しましょう。

ただし、子どもが言うことを聞いてくれない場合は、良好な親子関係づくり、そして守れるルールづくりを行うことが優先です。

明日ですが、「子どもが痩せたいと言ったらすべきこと」というお話をします。本日も最後まで読んでいただきありがとうございました。

思春期の子育てアドバイザー道山ケイ

動画で解説!スマホが子どもの脳に与える影響

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道山ケイ

 

思春期の子育てアドバイザー。元中学校教師で、親を変えることで子どもの成績を上げるプロとして活躍。年間3000人の親をサポートし、約7割の家庭で親子関係が良好に変化。5教科の合計点が137点UPした子など実績多数。

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