先日こんな相談をいただきました。※プライバシー保護の関係で、内容の一部を変更しております。
2日後にテストがありますが、数分勉強すれば満足という感じでほとんどしていません。
3学期から完全に不登校になってしまい、起立性調節障害のため午前はベッドの中で過ごす日々です。
私も痺れを切らしてつい勉強しなくていいの?と聞いてしまいます。やりたいこともやらせて欲しいものを買ってあげてるのに、とたまに自分も爆発しそうです。
どういった言動をしたらいいのかわかりません。
子どもがテスト前になっても勉強しないと、いろいろ言いたくなってしまいますよね。ただし不登校の場合は、慎重な対応が必要です。
そこで今回は、「不登校で勉強しない子にすべきこと」をお伝えしましょう。
間違った対応をすると、勉強をさせるどころか不登校が悪化します。引きこもりや無気力などにもつながるため、注意しましょう。
なぜ不登校になったのか?
はじめに、不登校になった理由をチェックすることが大切です。主な理由として、3つが考えられます。
1つ目は「愛情バロメータ不足による気力の低下」です。子どもは「親から愛されている」と実感できていないと、エネルギーが出ません。
そのため、学校に行けなくなったり、朝起きれなくなってしまったりします。この場合、子どもに勉強させることはできません。
2つ目は「友達関係のトラブルや学校の問題」です。友達や先生とうまくいかないと、学校に行きたくなくなります。
3つ目は「発達障害などで学校が合わない」ことです。集団が苦手、授業中に座ってられないなど、学校の環境が合わないとストレスとなります。
まずは家庭を「居心地のいい場所」にしよう
今回のケースは、「愛情バロメータ不足」である可能性が高いでしょう。起立性調節障害は、ストレスやエネルギー不足が原因になることが多いからです。
この状態で無理に勉強をさせると、さらに体調が悪化して、不登校が長引いてしまいます。
そのため、今は勉強をさせるよりも子どもが元気を取り戻すことが最優先です。
子どもにとって居心地のいい家庭をつくることで、ストレスもなくなり親子関係も良好になります。
今は勉強の話をせず、子どもが話したいことだけ話すようにしましょう。
「物を買うこと」だけでは愛情は伝わらない
相談内容にあるように、「欲しいものを買ってあげているのに…」と思う方もいるでしょう。しかし、「物を買う=愛情」ではありません。
もちろん、必要なもの(たとえば、ボロボロの靴を新しく買うなど)は、買い与えるべきです。
しかし、ただの欲しいもの(すでに靴が2足あるのに3足目を買うなど)は無理に買わなくてもいいでしょう。
物を買い与えすぎても、子どもは親の愛情とは感じない上に、教育的なデメリットもあるからです。
愛情バロメータを上げるには、子どもの好きな料理を作ったり、子どもの話を聞いたりするなど、手間や時間をかけましょう。
本日のまとめ
まずは、子どもの不登校の原因をチェックしましょう。愛情不足によって気力が低下している場合は、「勉強しなさい」と言わないことが大切です。
家庭を居心地の良い場所にすることで、ストレスが減り、親子関係も改善されます。愛情バロメータが上がるまでは、勉強もさせないようにしましょう。
明日ですが、「過干渉子育ての末路と改善した事例」というお話をします。本日も最後まで読んでいただきありがとうございました。
思春期の子育てアドバイザー道山ケイ
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