先日こんな相談をいただきました。※プライバシー保護の関係で、内容の一部を変更しております。
「過保護」と「放任」は違いますか?課題をやらないのは本人任せでいいですか?
過保護と放任の違いって、わかりにくいですよね。
そこで今回は「過保護と放任は何が違うのか」について解説しましょう。
この違いを理解することで、お子さんにどう接すればいいかがわかります。課題への取り組みも改善し、親子関係も良くなるはずです。
過保護と放任の違い
過保護の定義ですが、実は専門家によって若干違いがあります。私は、児童精神科医の佐々木正美先生の定義を使っています。
佐々木先生の定義では、「過保護とは、子どもが望むことをやりすぎること」です。つまり、子どもの正常な要求をどんどん聞いてあげる子育てともいえるでしょう。
一方、放任とは「子どもが望むことを何もしてあげていない状態」です。言い換えるなら、ほったらかしの子育てとも言えるでしょう。
ここからわかるように、過保護と放任は真逆なのです。過保護は最高の子育て、放任は最悪の子育てとも言えます。
過干渉と間違えないように注意
過保護と似た言葉で、過干渉があります。これもよく勘違いされやすいので、注意しましょう。
過干渉とは、子どもが望んでいないことを親がやりすぎることです。つまり、過保護との違いは「子どもが望んでいるかどうか」です。
たとえば雨の日に、子どもが「歩いて学校に行く」と言っているのに親が「濡れるから送ってあげる」と無理やり送迎するのは過干渉です。
一方、子どもが「送ってほしい」と頼んでいる状態で、親が送迎するのは過保護になります。
課題をやらないときはどうすればいいのか
最後に、課題についての考え方です。私は、課題は学校の先生との約束だと考えています。
そのため、きちんとやるように注意することが必要です。では、どのように注意するといいのか。
まずは、愛情バロメータを上げましょう。親子関係が悪いと、子どもは親の話を聞かないからです。
次に、どうしたらできるのかを話し合いましょう。課題ができないのは、必ず理由があるからです。
やり方がわからない、何をすればいいかわからない、つい忘れてしまうなど様々でしょう。それを一緒に話し合って、解決策を作っていくことが大切です。
本日のまとめ
過保護は、子どもが望むことをできる限りやってあげる最高の子育てです。※もちろん、おかしなことを望んだ場合は、やってはいけません。
放任は、子どもが望むことを何もしない最悪の子育てといえます。過干渉は、子どもが望んでいないことをやりすぎることなので、過保護とは違います。
明日ですが、「暴言がなくなり、家事を手伝ってくれるようになった事例」というお話をします。本日も最後まで読んでいただきありがとうございました。
思春期の子育てアドバイザー道山ケイ
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