先日こんな相談をいただきました。※プライバシー保護の関係で、内容の一部を変更しております。
> 道山先生の勉強法やメルマガを読んでいると、「問題集の解説を読んでも分からない場合、親か家庭教師などが丁寧に教えることが大事」だと書いてあります。
> ただ、うちの子のは殆ど質問をしないです。親には質問を言いたくない場合、そのままでも大丈夫ですか?
> 多分、わからない問題を放置しているため、いつも赤点です。進級に影響するので、分からない場合は、聞けば良いと思うのですが質問しないので困ってます。
子どもが親に質問をしない理由は、2つあります。子どもの性格であれば、そのまま様子を見守ればよいのですが、親の対応に原因がある場合、早急にサポート法を改善しないといけません。
そこで本日は、2つの原因とすぐにできる解決法についてまとめます。学校で起きた悩みなどを親に相談してこない場合にも使えるテクニックですので、参考にしてみてください。
目次
親に勉強の質問をしない2つの原因
最初に原因を2つお伝えします。ほとんどの場合、次のどちらかが原因です。
親ができないことを叱ったり、イライラして教えている
例えばお子さんが「お母さんこの問題わからない。教えて」と言ったときに、「なんでこんな問題わからないの!この前教えたばかりでしょ!!」という対応をしたら、子どもはどう感じるでしょうか?また、「ここはこうやって解くんだよ」と教えてあげたとしても、教える時に「ねえ、できた?もう10分以上かかっているわよ」と親がイライラし始めたら子どもはどう感じるでしょうか?
私なら「お父さんやお母さんに相談しても、怒られるから聞きたくない」と感じます。子どもが親に質問をしない原因1つ目は、できないことを叱ったり、イライラしながら教えていることです。
子どもの性格が「自分でやりたいタイプ」
もう一つは、子どもの性格が「自分でやりたいタイプ」という場合です。こういったタイプの子は、わからない問題があった時、とりあえず解説を見ながら自分でやってみたいのです。
小さいころ、新しいおもちゃを買ったとき、やり方がわからなくてもとりあえず自分で組み立てようとする子は、このタイプである可能性が高いです。一見すると良くない性格に感じるかもしれませんが、プラスに考えれば「自主性が高い」と言えます。
状況別の改善アプローチ法
これら2つの原因に対して、どういったサポートを行えばよいのでしょうか?それぞれの状況に合わせてサポート法をお伝えします。
叱らずイライラしないことを意識する
もしあなたが、勉強ができないことを叱ったり、ついイライラして教えたりしているなら、叱らないサポート法に変えることが大事です。ポイントは「できる子ではなく、できない子と比べる」ことです。「なぜ、こんな問題もできないの?」という言葉は、子どもよりもできる子と比べていることが原因です。
もし比べるなら、お子さんよりもできの悪い子と比べるようにしましょう。すると、そういったマイナス言葉を吐かなくなります。
もしそれができないなら、サポートを家庭教師などに任せてしまった方が良いです。教えれば教えるほど、愛情バロメータが下がるので、他の問題も出てくるからです。
「失敗したタイミング」で上手に伝える
何でも自分でやりたいタイプの子の場合、「失敗経験」をさせることが重要です。動機付けをして、子どもが勉強に対してやる気を出したとします。
その後、わからない問題が出てきたとき、その問題をできるようにしないと成績は上がりません。解決していない状態でテストを受けると、結局点数が上がらず落ち込むことになるのです。
このタイミングで「なぜ、上がらなかったんだろうね?次回成績を上げるためにできることって何かあるかな?」という感じで、「わからない問題をそのままにしていたことが原因」だと気づかせましょう。
こういった失敗経験を乗り越える中で、少しずつ「人に聞く」ことの重要性を理解できるようになります。いずれ、誰かに質問をして解決できるようになります。
本日のまとめ
子どもが親に質問をしないのは、「親がイライラして教えている」「子どもの性格が自分でやりたいタイプ」のどちらかです。前者であれば、サポート法を変えれば解決できます。
後者であれば、失敗経験をさせることで改善できます。ただ、どちらの場合も、愛情バロメータが高くないと話を進めることができません。
最低でも「学校で起きたたわいもない話」ができるレベルまで、愛情バロメータを上げましょう。なお愛情バロメータを上げる方法は、こちらで解説しています。
>>思春期の子育てメール講座
明日ですが、「英語の長文読解学習法」というお話をします。本日も最後まで読んでいただきありがとうございました。
思春期の子育てアドバイザー道山ケイ
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