先日こんな相談をいただきました。※プライバシー保護の関係で、内容の一部を変更しております。
私立中2の娘。起立性調節障害です。午後から学校に行っていましたが、最近は休む日もあります。
先生から朝から来なさいと言われるのが嫌と言います。担任には調節障害のことは伝えています。成績は悪く、部活も行きたくなく、目的を見失っています。
親としては学校へは通って欲しいし、将来の選択肢を狭めないために勉強も頑張ってほしいのですが、うざいとシャットダウンされます。
好きなことやこちらに要求してきたことは極力できるようにしています。どう関わっていけばいいのでしょうか。
起立性調節障害で学校に行けていないと、親として何とかしたいですよね。ただ、間違った情報を信じて、子どもに無理をさせているケースは少なくありません。
そこで今回は、「起立性調節障害の子どもへの向き合い方」をお伝えしましょう。
間違った対応をしてしまうと、心身の状態は今よりも悪化します。子どもの状況に合わせた対応をすれば、きちんと改善できるはずです。
起立性調節障害の基本的な対応法
起立性調節障害の対応では、2つのアプローチが重要です。
1つ目は「原因となるストレスを取り除くこと」です。ストレスが学校にある場合は、担任や学校と相談し、状況を改善していきましょう。
親の過干渉や夫婦喧嘩などがあると、子どもは家でもストレスを感じます。この場合、親の接し方や環境を見直すことが大切です。
2つ目は「医療的なアプローチも検討すること」です。症状の改善には漢方薬、血圧を上げる薬、プロテイン、鍼など、医療的手段が有効な場合もあります。
必要に応じて医師に相談するといいでしょう。
「朝から来なさい」はおかしな対応
起立性調節障害は、学校との連携がとても重要です。
ただ、起立性調節障害の子に対して「朝から来なさい」と言う先生は、おそらく症状に対する理解が不足している可能性があります。
そのため、診断書を学校に提出して養護教諭から担任に症状などを伝えてもらうようにしましょう。
ただし、私立校の場合はサポートが限られることもあります。どうしても寄り添ってもらえない場合は、公立校への転校も選択肢に入れましょう。
親は子どもの気持ちを理解した対応をしよう
親は間違った情報に流されず、子どもの気持ちを理解することが重要です。
「先生が朝から来なさいと言うなら、朝から行ったほうがいいんじゃない?」というように、子どもに無理に行かせることはやめましょう。
そうではなく、「先生はそう言っているけど、あなたのペースでいいよ。無理しないでね」と伝えて、安心感を与えることが大切です。
もしもそれで進学できなかったり、退学になったりする場合には、公立へ転校しましょう。
無理に登校をさせて、心身の状態を悪化させるより100倍いいです。
本日のまとめ
起立性調節障害への対応は、「ストレスをなくすこと」と「医療的なアプローチ」が重要です。
学校との連携も欠かせないため、診断書を提出し、担任や養護教諭と相談しましょう。
親は子どもの気持ちを理解し、無理な登校を強要せず、安心できる環境を整えることが大切です。
明日ですが、「冬休みの宿題が終わらない時の解決法」というお話をします。本日も最後まで読んでいただきありがとうございました。
思春期の子育てアドバイザー道山ケイ
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