先日こんな相談をいただきました。※プライバシー保護の関係で、内容の一部を変更しております。
中1の息子。幼稚園からお金や物に強い執着があり、あらゆる手段を使って、親のカードでゲームの課金を41万円したり、財布から4万円抜いてカードゲームを買ったり、親のPayPayを勝手に自分のPayPayに送金したり。
本人も悪い事とわかっているけど止められないと言っています。どういう対応をすべきでしょうか。
親子でカウンセリングに受けに行く事も検討しています。
子どもがお金に強い執着を示すと、悩みますよね。どうしたらいいかわからず、途方に暮れている気持ちもよくわかります。
そこで今回は、「お金に執着する子どもへの対応法」について解説しましょう。
間違った対応をすると、お店から物を盗むなどの行動にもつながります。正しく対応することで、症状が落ち着くはずです。
子どもがお金に執着する3つの理由
子どもがお金に執着する理由は、主に3つあります。1つ目は「愛情バロメータ不足」です。
親の愛情がうまく届かないと、子どもの心は空虚感を感じるようになります。その足りない部分を、お金や物で満たそうとするのです。
2つ目は「発達障害」です。ADHDなどの衝動性によって、つい親のお金を取ってしまうことがあります。
この場合、子ども自身では止めるのが難しいです。3つ目は「社会性の欠如」です。
お金を盗むのがダメとわかっておらず、遊びの延長で行ってしまうことがあります。では、どうすればいいのか。
まずは取れない状態を作ろう
最初にやってほしいことは、絶対にお金を取れない状態を作ることです。薬物依存と同じで、一度この状態になると癖がついてしまいます。
親が「ダメだ」と言っても、やめられません。そのため一旦、子どもの力では取れないような状況を作ることが大切です。
たとえば、財布は金庫にしまう。スマホはロックをして、勝手にPayPayから送金できないようにしましょう。
この環境を整えた上で、上記の3つの原因に対処していくことが大切です。愛情バロメータが不足しているなら、上げていくしかありません。
子どもが求めていること(話を聞いてほしい、一緒にゲームをしてほしいなど)を、できるだけ行っていきましょう。
発達障害なら、特性に合わせた対応を専門家から教えてもらいます。社会性の欠如なら、繰り返し教えて行くしかありません。
カウンセリングを受けるのはおすすめ
相談者さんは、カウンセリングを検討しています。私は、賛成です。こういう状態になると、親自身が苦しくなってしまうからです。
カウンセリングを受けて悩みを相談することで、気持ち的に楽になるでしょう。
基本的にカウンセラーは、公認心理師という資格を持っていることがほとんどです。
そのため、お子さんが発達障害だった場合、ソーシャルスキルトレーニング(専門的な子どもの苦手な部分を補うトレーニング)を受けることもできます。
これらを併用することで、結果的に子どもの苦手な部分の改善ができるでしょう。
本日のまとめ
子どもがお金に執着する理由は、「愛情バロメータ不足」「発達障害」「社会性の欠如」の3つです。
まずは、お金を取られない環境を作ることから始めましょう。カウンセリングはおすすめです。
ご希望があれば、発達障害の対応ができる小井出博文先生という公認心理師を紹介しますので、ご連絡ください。
明後日ですが、「発達障害の子どもの受験対策法」というお話をします。本日も最後まで読んでいただきありがとうございました。
思春期の子育てアドバイザー道山ケイ
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