先日こんな相談をいただきました。※プライバシー保護の関係で、内容の一部を変更しております。
中3の息子、大学附属の学校です。2年の1学期に、今の成績では高校に上がれないと言われました。
やめたくないと言う部活をやめさせ、塾に行かせ、やっと成績UP。部活を再開したものの、休みが長すぎて部員や顧問とも疎遠になり、戻るに戻れなくなりました。
学習意欲もなくなり3学期で成績も逆戻り。学習、部活、習い事全てに自信を無くし、体調不良で学校を休みがちです。どう接したらいいですか?
私立の中学へ入学し、塾にも行かせたにもかかわらず、高校に進学できないと言われたら辛いですよね。
そこで今回は、「やる気ゼロで自信を無くした子どもに親ができること」をお伝えしましょう。今の状況が続くと、無気力状態が悪化してしまいます。
正しい対応をすることで、子どもは将来を前向きに考えられるようになります。自信を取り戻し、子どもの笑顔も増えていくはずです。
無気力の原因とは?
はじめに、なぜこのような無気力状態になってしまったのでしょうか。今回のケースは、「部活をやめさせたこと」が原因と考えられます。
なぜなら、子ども自身が納得していないまま、親の意向でやめさせられてしまっているからです。
思春期の子どもにとって、部活や部活の友達との関わりは「心の支え」になっています。学校に行く一番の楽しみであることも多いでしょう。
それを失ってしまうと、やる気を失ってしまうのは当然なのです。
もし親の判断でやめさせたなら、まずは謝罪をしましょう。その一言が、子どもの心を再び開くきっかけになります。
では、どうすればよかったのか?
今回の場合、部活をやめさせずに状況を改善するためには、どうすればよかったのでしょうか。理想的な対応は、次の3ステップです。
ステップ1は「事情を丁寧に説明する」ことです。「このままだと高校に上がれない」と、状況を冷静に伝えましょう。
ステップ2は「選択肢を示す」ことです。「部活を続けながら別の高校を受験する」か、「部活を一時休んで勉強に専念する」かを本人に決めさせましょう。
ステップ3は「無条件の愛を伝える」ことです。「どちらを選んでも応援するよ」と伝え、見守る姿勢が大切です。
「頑張ってこの学校に入学したんだから」「これだけ学費を使ったんだから」というようなプレッシャーを与えないようにしましょう。
自身を取り戻すための3ステップ
では、ここからどのようにサポートすれば、子どもは前向きになれるのでしょうか。
まずは、愛情バロメータを上げることです。心のエネルギーが不足している状態では、何をしても前向きにはなれないからです。
子どもの話を聞く、一緒に過ごす、肯定的な声かけをするなどをし、愛情バロメータを上げましょう。
次に、今後どうしたいかを一緒に考えましょう。部活に戻りたいのか、完全にやめるのか。内部進学するのか、別の高校を受験するのか。
本人の希望や気持ちを聞くことが大切です。最後に、子どもの選択を全力で応援しましょう。
どんな選択をしても、「あなたなら大丈夫」と信じて支えることが、再び自信を取り戻す鍵になります。
本日のまとめ
無気力の原因は、子どもが納得しないまま部活をやめさせられ、心の支えを失ってしまったことと考えられます。
まずは、子どもに謝罪をしましょう。その上で愛情バロメータを上げ、今後の希望を一緒に考え、その選択を全力で応援することが大切です。
明日ですが、「子供が喜ぶゴールデンウィークの過ごし方TOP3」というお話をします。本日も最後まで読んでいただきありがとうございました。
思春期の子育てアドバイザー道山ケイ
この記事へのコメントはありません。