先日こんな相談をいただきました。※プライバシー保護の関係で、内容の一部を変更しております。
娘(小6)と息子(小5)が去年から学校に行けたり行けなかったりを繰り返しています。
娘はお友達とのトラブルがきっかけでしたが、今は「やらなきゃいけない」というのが嫌だと言います。
息子はもともと大人数が苦手な中頑張っていたのに、姉だけ休むなんでズルいというのがきっかけでした。
二人とも毎回理由や解決策を一緒に考えて試し、毎回うまくいってもしばらく経つと行けなくなります。どうすればいいでしょうか。
今回のように、トラブルを解決してもまた学校に行けなくなるというケースは珍しくありません。この場合、本質的な原因は別にある可能性が高いです。
そこで、考えられる原因と学校へ戻るためのステップをお伝えしましょう。
正しいステップを踏むことで、子どもが学校に行く意欲を持ち、安心して通える環境を整えることができるはずです。
考えられる3つの原因
今回のケースでは、3つの原因が考えられます。1つ目は、「愛情バロメータが上がりきっていない」です。
子どもと一緒に解決策を考えて試してみるものの、また行けなくなる場合、目に見える原因は単なるきっかけかもしれません。
実際には、愛情バロメータがまだまだ低いことが原因で、学校へ行くエネルギーがないということも考えられるでしょう。
2つ目は、「学校が合っていない」です。大人数が苦手な子どもにとって、学校はストレスです。馴染むのが難しいこともあるでしょう。
3つ目は、「学校に行きたい理由がない」です。行けない原因が解消されても、行きたい気持ちがなければ、学校に行こうとは思えないでしょう。
愛情バロメータを上げ、嫌なこともする練習をしよう
今回の場合、まずは愛情バロメータをさらに上げていきましょう。子どもの要求をできる限り聞き、満たしてあげることが大切です。
その上で、嫌なことを乗り越える練習をしましょう。「やらなきゃいけないことがあるのが嫌」と感じることは誰にでもあります。
みんなそういった状態を乗り越えて、学校に行っているのです。愛情バロメータが高いのにできない場合、やりたくないと文句を言っているだけのこともあります。
そこで、最初は小さな嫌なこと(たとえばお手伝い)などからできるようにしていき、徐々に嫌いなこともできるようにしていきましょう。
学校を行きたいと思える場所にしよう
また、学校を行きたいと思える場所にしていくことも大切です。
友達とのトラブルが改善していない場合、先生にお願いして他の友達を作るサポートをしてもらったり、先生とのつながりを強化したりしましょう。
どうしても大人数が嫌なら、フリースクールなどの少人数で通える場所を探し、最初はそこに通う練習から始めるのもありです。
「どうしたら、学校に行きたいと思えるか?」を考えて、サポートしてみましょう。その結果、徐々に教室に戻れるようになるはずです。
本日のまとめ
トラブルを解決しても、また学校に行けなくなってしまう子の場合、愛情バロメータをさらに上げて、嫌なこともする練習が必要です。
その上で、学校を行きたいと思える場所にしていきましょう。焦らずに少しずつ進めていくことが重要です。
明日ですが、「夏休みにだらだらする子の直し方」というお話をします。本日も最後まで読んでいただきありがとうございました。
思春期の子育てアドバイザー道山ケイ
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