先日こんな相談をいただきました。※プライバシー保護の関係で、内容の一部を変更しております。
中1男子、不登校の子についてです。ポケモンGOが好きで、一人でどこまででも歩いて行っています。私が仕事の時に20km歩いたそうです。
本人なりに車や不審者などには気をつけて行ったそうです。しかし、うっかり「心配だから行く時と帰った時に連絡して欲しい」と伝えたら「制限されたくない」と泣かれてしまいました。
私の心配だと思う基準が低いのでしょうか。それも本人の意思を尊重して他人に迷惑をかけるようなことではないから見守るべきなのでしょうか。
子どもが思春期になると、親としてはどこまで制限すべきか、どこまで見守るべきか悩むことが増えますよね。
そこで今回は「子どもを心配し過ぎてしまう悩みの解決法」をお伝えしましょう。明確な基準はありませんが、目安はあります。
ここがずれてしまうと、子どもと無駄にぶつかってしまいます。反抗がひどくなったり、親子関係が悪化したりするため注意が必要です。
目次
親の心配は過剰?それとも適切?
大前提として、中学生がどこかに行くときに親に行き先を伝えることは当然でしょう。そのため今回のケースの場合、心配しすぎではないと私は考えます。
もちろん行き先が隣のコンビニで5分で帰ってくるなら、連絡の必要はありません。ただ20キロも遠くに行くなら、外出の報告は当たり前にすべきです。
それでも、連絡をお願いしただけで「制限されたくない」と泣いてしまう場合、次のような原因が考えられます。
- 言い方がきつい
- 日ごろから言いすぎている
- 愛情バロメータが低い
具体的な改善ステップ
子どもの心を開きつつ、安全に過ごせるようにするためには、以下のステップを意識しましょう。
STEP1.子どもが嫌がることをやりすぎない
「勉強しなさい」と言うたびに子どもの表情が曇るなら、言う頻度を減らしましょう。本当に大事なことだけに絞ることが大切です。STEP2.子どもが求めることをできる限り叶える
好きな料理を作ってあげるなど、愛情を示しましょう。親が子どもの要求を10聞けば、子どもも1は聞いてくれるはずです。STEP3:冷静に伝える
「常に連絡して」と強制するのではなく、「どこに行ったかわからないと不安だから、家を出るときくらいは連絡してほしい」と、理由を説明しながら伝えましょう。この3STEPを行うことで、良好な親子関係を築くことができ、子どもも親のお願いを聞いてくれるようになるはずです。
発達障害の可能性もチェック
相談者さんんのお子さんは20km歩いています。さすがに中1の行動としては、やや行き過ぎであるように感じました。
そのため、もしかしたらASD(自閉スペクトラム症)タイプの発達障害の特性に当てはまる可能性があります。ASDの特徴として、
- 同じ行動を繰り返すことが好き
- 好きなことならとことんやれる
- 強いこだわりがある
- 予定が急に変わるとパニックになる
特性を理解すれば、より適切な対応ができるようになります。親にとっても子どもにとっても、安心して過ごすことができるようになるはずです。
本日のまとめ
中学生が外出時に行き先を伝えるのは、当然の習慣です。親の心配は、過剰ではありません。
ただし、子どもが嫌がる場合、言い方や愛情バロメータの低下が影響している可能性があります。そのため、伝え方や日頃の関わりを工夫しましょう。
また、やりすぎな行動が見られる場合、発達障害の可能性もあります。心配であれば、一度専門機関のサポートを検討するといいでしょう。
明日ですが、「不登校の昼夜逆転が治った事例」というお話をします。本日も最後まで読んでいただきありがとうございました。
思春期の子育てアドバイザー道山ケイ
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